研究課題/領域番号 |
20K15322
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
望月 ちひろ 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (80831875)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 5-ヒドロキシメチルフルフラール / 2,5-ジホルミルフラン / フラン-2,5-ジカルボン酸 / バイオマス / 光触媒 / 酸化ニオブ / Auナノ粒子 / プラズモン / 金ナノ粒子 / 助触媒 / プラズモン共鳴 |
研究開始時の研究の概要 |
非可食性バイオマス由来の5-Hydroxymethylfurfural (HMF)から2,5-diformylfuran (DFF), さらには2,5-Furandicarboxylic acid (FDCA)への選択的酸化はバイオマス有効利用の課題である. また担持金ナノ粒子触媒は選択的酸化等に対し優れた触媒活性を有するだけでなく, 局在表面プラズモン共鳴 (LSPR)の性質を活かした光触媒作用反応も知られている. 本申請課題では, HMF酸化反応において, 金ナノ粒子-酸化ニオブ(Au/Nb2O5)触媒に 光エネルギーを与える事で得られる効果について明らかにすることを目的とする.
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研究成果の概要 |
5-ヒドロキシメチルフルフラール (HMF)から2,5-ジホルミルフラン(DFF), さらにフラン-2,5-ジカルボン酸 (FDCA)への選択的酸化反応はバイオマス有効利用の課題である. 特にHMFのDFFへの選択的光酸化に焦点を当てた. 通常HMFからDFFへの酸化には高温が必要であるが, Auナノ粒子担持/斜方晶系相Nb2O5 (Nb2O5-T)は, 室温でのHMFからDFFへの光酸化に非常に高い選択性 (92%) を示した. さらにAu/Nb2O5-Tは塩基条件下での光照射により, HMFからFDCAへの高い酸化活性を示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
如何に少ない投入エネルギーでバイオマスから高付加価値材料への変換を実現するかという技術的・学術的な問いは, 持続可能な社会の実現のために避けて通れない重要な課題である. AuとNb2O5の光触媒作用を利用した触媒の高機能化によって, バイオマスから高機能プラスチック原料FDCAの製造がより高効率・低環境負荷で可能となれば, 持続可能な社会の実現に大きく寄与できる. 今後はNb2O5で得られた知見を基に種々のAu/MOxに展開することで, これまで困難であった選択的反応を実現し, Au/MOx光触媒特性の有用性を示すことができる.
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