研究課題/領域番号 |
20K15330
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35010:高分子化学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宮田 智衆 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (10838949)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 高分子 / 単一分子鎖 / 走査透過型電子顕微鏡 / 原子分解能観察 / 立体配置 / 立体配座 / 吸着構造 / 高分子鎖 / STEM / TEM |
研究開始時の研究の概要 |
高分子は容器から航空機まで幅広く利用される基盤材料であるが、高精度な材料設計を実現するために必要な材料内部の高分子鎖の構造やダイナミクスについては、高分子鎖のコントラストが微弱で観察が困難なために未だ明らかにされていない。そこで本研究では、高分子鎖を重元素原子で修飾し、重元素原子を原子分解能かつ高コントラストで観察できる電子顕微鏡手法を用いることで、高分子材料中における高分子鎖一本を可視化する手法の開発を目的とした。さらに本手法を発展させ、ガラス転移温度近傍における高分子鎖の動的挙動を原子・分子レベルの直接観察により明らかにする。
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研究成果の概要 |
従来困難であった原子レベルでの単一高分子鎖の構造・動的挙動観察を行うため、高分子鎖を重元素修飾し、その重元素原子の空間分布を原子分解能電子顕微鏡により直接観察する手法を確立した。この観察像に分子力学法や機械学習を組み合わせることで、単一高分子鎖の原子レベル3次元構造を推定することに成功した。また、高分子鎖が変形する様子をその場観察した。さらに、高分子フィルム内部における単一高分子鎖の無機ナノ粒子への吸着形態を直接観察により明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで直接観察による解析が困難であった高分子鎖の一次構造(立体配置)および局所二次構造(立体配座)を直接観察に基づき推定する手法を構築した点や、高分子材料中の高分子鎖を直接観察する手法を確立した点に学術的意義がある。 また、高分子ナノコンポジットの材料特性に大きく関わる無機ナノ粒子への高分子鎖吸着構造を直接観察により明らかにしたことは、産業的に大きな意義がある。
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