研究課題/領域番号 |
20K15338
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
片島 拓弥 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (20759188)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | レオロジー / 一時網目 / 粘弾性 / 動的共有結合 / 白内障 |
研究開始時の研究の概要 |
本申請では、網目トポロジーとレオロジー特性の相関を調べ、一時網目のレオロジー特性の学理を解明し、得られた指導原理に基づき、新規眼内手術補助剤のプロトタイプを開発する。 材料のレオロジー制御は、医療現場で重要であったが、従来の材料ではニーズに合う物性を理論上到達しえず、根本的な改善が必要であった。近年、会合点に寿命のある一時網目が注目されているが、レオロジー特性を精密制御できる材料や理論もない状態である。 申請者は最近、一時網目のトポロジーを変えることで、レオロジー特性を制御できる可能性を発見した。そこでトポロジーの異なる一時網目を作り分け、その学理を解明し、新規レオロジー制御材の開発をする。
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研究成果の概要 |
この研究では、過渡的網目材料のトポロジーとレオロジー特性との相関を調査し、得られた指導原理に基づいて新しい眼科手術補助剤のプロトタイプを開発することを目指した。材料のレオロジー制御は医療分野で重要であったが、従来の材料は必要な特性を満たすことができず、根本的な改善が必要であった。申請者は、トポロジーを精密に制御することにより、線形・非線形粘弾性と網目構造の関係を系統的に調査し、機構を明らかにした。さらに、得られた原理に基づいて、流動誘起相分離を利用することで、トレードオフの関係にあった貯留性と注入性の共存を可能にする技術を確立した。これらの結果に基づき、眼科手術補助剤のプロトタイプを開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
過渡的網目材料のレオロジー特性は、会合点のミクロな会合・脱離のダイナミクスからマクロな粘弾性までマルチスケールの制御・解析が必要であった。本申請では、構造の制御されたモデル材料を用いることで、種々のスケールのダイナミクスを系統的に評価し、比較することで新しい学理を構築した。 得られた学理は、今後、過渡的網目材料を実在料として応用する際の、設計指針の根幹をなすものであり、レオロジーの学問領域を大幅に広げるものである。
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