研究課題/領域番号 |
20K15361
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
朝倉 裕介 早稲田大学, 理工学術院, 主任研究員 (00762006)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 窒化物 / 酸フッ化物 / 酸素還元触媒能 / ソルボサーマル反応 / ソルボサーマル合成 / ドーピング / 酸素還元触媒 / NaMoO3F / MoN / 電気化学触媒 / フッ化物・酸フッ化物 |
研究開始時の研究の概要 |
遷移金属窒化物は、貴金属を代替する電気化学触媒能として働くことが知られており、高機能化が期待されている。本研究では、遷移金属アルカリ金属フッ化物・酸フッ化物が酸化物に比べ、多様な結晶構造を有することに着目し、遷移金属アルカリ金属フッ化物・酸フッ化物を前駆体として窒化物を合成する。前駆体が異なることによる、結晶相・結晶形態等の違いを調査し、前駆体と得られる窒化物の関係を明確にする。加えて、得られた窒化物の電気化学触媒能を調査することで、窒化物のどのような状態が高触媒活性を創出するかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では,遷移金属アルカリ金属酸フッ化物を前駆体として窒化物を合成し,得られた窒化物の酸素還元反応触媒活性を調査した。ナトリウムモリブデン酸フッ化物を窒化して窒化モリブデンを合成する合成ルートでは,ドーパントであるCoが窒化物中で高分散に導入されることが分かり,従来ルートで合成するよりも高い酸素還元反応触媒活性を示された。これにより,酸フッ化物を前駆体とすることのメリットを見出すことができた。また,本研究中には,遷移金属アルカリ金属酸フッ化物の新規ソルボサーマル合成法を見出しており,MoO3やWO3とアルカリ酸フッ化物のソルボサーマル反応により酸フッ化物を形成できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,酸フッ化物を出発物質として窒化物を合成することで,従来ルートで合成する窒化物とは,異なる特徴を有する窒化物を合成することができた。これは,出発物質が異なることで窒化物の構造・形態を制御できることを示している。酸フッ化物をはじめとする複合アニオン化合物は,単純な酸化物では形成しないユニークな結晶構造を形成するため,他の物質へと転換するための前駆体としてユニークな特徴を持つかもしれない。また,本研究ではソルボサーマル条件を用いた,新規の酸フッ化物形成ルートを見出しており,この種の反応により新規の化合物を合成することが可能となるかもしれない。
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