研究課題/領域番号 |
20K15370
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
松田 翔一 国立研究開発法人物質・材料研究機構, エネルギー・環境材料研究拠点, 主任研究員 (30759717)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 次世代蓄電池 / リチウム空気電池 / 硝酸イオン / レドックスメディエーター / 酸素発生反応 / クロスオーバー / 協調効果 |
研究開始時の研究の概要 |
リチウム空気電池は既存のリチウムイオン電池の2~5倍のエネルギー密度を可能にする次世代蓄電池の最有力候補である。しかしながら、充電時の正極反応過電圧が高いことが、リチウム空気電池の実用化への最大の課題となっている。本研究では、硝酸イオンをモデルケースとして、その多様や電気化学反応挙動を体系的に理解し、レドックスメディエーターに求められる必要因子を明らかにする。このような一連の研究を通じて、リチウム空気電池の実用化に不可欠な、可逆的な電気化学反応を可能とする電解液設計に関する知見の獲得を目指す。
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研究成果の概要 |
リチウム空気電池は既存のリチウムイオン電池の2~5倍のエネルギー密度を可能にすることから、次世代蓄電池の最有力候補である。しかしながら、充電時の正極反応過電圧が高いことや出力密度が低いことが、リチウム空気電池の実用化への最大の課題となっている。本研究の目的では、硝酸イオンレッドクスの電気化学反応挙動に着目することで、上記の電池性能の課題解決に対する方策を明らかにした。具体的には、硝酸イオン/アミド溶媒/フッ素溶媒の混合電解液系に着目し、リチウム空気電池の酸素正極・リチウム負極の双方において高い反応可逆性を実現する電解液の開発に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回開発した硝酸イオン/アミド溶媒/フッ素溶媒の混合電解液系を用いることで、リチウム空気電池の酸素正極・リチウム負極の双方において高い反応可逆性での反応進行が可能となることが明らかとなった。その結果、1mA/cm2, 2mAh/cm2という非常に高い電流密度・面積容量の条件において、リチウム空気電池の充放電反応の作動に成功した。今回提示した電解液開発実施例は、今後の材料開発において、大きな指針となるものであり、リチウム空気電池の早期実用化に大きく寄与するものである。
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