研究課題/領域番号 |
20K15371
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
研究代表者 |
森本 貴明 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 電気情報学群, 准教授 (70754795)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 酸化物半導体 / ガスセンサー / ショットキー接触 / 溶液法 / IGZO / オゾン / 整流性 / TFT / ダイオード / IGZO-TFT / センサー / X線光電子分光 |
研究開始時の研究の概要 |
従来には無い「窓や皮膚に貼れる半導体回路」を実現するべく、溶液法により低温形成されたフレキシブルIGZO半導体薄膜の高性能化を図る。そのため、膜中において導電率を低下させる酸素空孔の構造やその低下機構を明らかにし、真空プロセスで得られたIGZO膜と同等の高導電率の薄膜作成をめざす。光電流応答のメカニズムやエネルギーバンド構造を解明し、光センサーやショットキーダイオード実用化のための動作原理を確立する。
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研究成果の概要 |
近年実用化された酸化物半導体IGZOを溶液化し塗布することで作製した薄膜トランジスタは、濃度5ppmのオゾンへの暴露によりオン電流が1000分の1以下に減少し可視光照射により元の値にリセット可能なことから、オゾンガスセンサーとして働くことが分かった。その感度はIGZO膜中の水酸基量と正に相関することより、水酸基から供給される電子がオゾンとの反応に寄与するという反応機構を提案した。また、金、IGZO、金の積層構造では一方向にのみ電流が流れることから、下部の金とIGZOの間はオーミック接触、上部の金とIGZO間はショットキー接触となりダイオードとして働く可能性が見いだされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
センサーやディスプレイ等を高分子フィルムや紙の上に搭載したフレキシブル半導体回路を低コストかつ単純な工程で可能な溶液法で作製するには、電子回路の基本素子であるトランジスタのみならず、センサーや電源など多様な素子もフレキシブル化する必要がある。本研究成果は、オゾンガスセンサーと電源の主要素子であるダイオードを溶液化されたIGZOを用いて作製する手法の確立につながるものであり、フレキシブルデバイスの作製に大いに貢献すると思われる。
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