研究課題/領域番号 |
20K15390
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
奥中 さゆり 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 研究員 (70849942)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 光触媒 / 酸化反応 / 可視光 / 太陽光 / 水素製造 / 有機合成 / 酸化物 / 選択酸化反応 / ドープ系SrTiO3 |
研究開始時の研究の概要 |
半導体光触媒を用いた太陽光水素製造は、再生可能エネルギーを利用したエネルギー変換技術の一つである。本研究は、この技術を発展させ、光励起生成した電子を用いた水素製造と同時に、正孔を用いた酸化反応で、高付加価値な化学品を合成する。一般的な光触媒であるTiO2は酸化力が強く、有機物を完全酸化してしまう。その為、化学品合成のような選択酸化を実現するには、酸化力の制御が必要である。本研究では、SrTiO3に種々の金属をドーピングして価電子帯位置を変えることで酸化力を制御した可視光応答型光触媒を用いて選択酸化を試みる。また、反応速度に影響を与える因子解明、高難度な基質を用いた酸化反応への展開を行う。
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研究成果の概要 |
半導体光触媒を利用した太陽光エネルギー変換による選択酸化反応は,環境調和の観点から,持続可能な物質変換プロセスの実現に向けて重要な有機合成技術の一つである. これまでに,様々な可視光応答型の半導体光触媒が報告されているが,特に ドープ系SrTiO3(SrTiO3:M)は,可視光照射下,犠牲剤であるメタノールを酸化しながら,高効率に水素を生成可能な光触媒として知られている.しかし,これらの光触媒の有機物の酸化能に関しては、殆ど検討されていない.そこで本研究では,これらの光触媒を用いた可視光照射下における芳香族アルコールやアミンの光有機酸化反応について検討した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
クリーンなエネルギー源である太陽光を利用した有機変換反応は,環境調和の観点から,持続可能な物質変換プロセスの実現に向けて重要な触媒技術の一つである.特に,太陽光に多く含まれる可視光に応答する半導体光触媒を用いた有機変換反応は,既存の固体触媒や電解触媒を利用したプロセスに比べて,厳しい反応条件や危険な試薬,電力を必要としない低環境負荷なプロセスである. 本研究では、数ある有機変換反応の中で,薬品や香料の合成プロセスの起点となる重要な反応を,可視光応答型の光触媒を用いて実現することができた.
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