研究課題/領域番号 |
20K15412
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分37030:ケミカルバイオロジー関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
河村 奈緒子 岐阜大学, 糖鎖生命コア研究所, 助教 (80849711)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ガングリオシド / シアル酸 / 脂質ラフト |
研究開始時の研究の概要 |
ラクト系ガングリオシド(シアル酸含有糖脂質)は癌細胞膜上でタンパク質やコレステロールとの集合体(脂質ラフト)を形成することによって癌関連シグナルに関与すると考えられているが、その生物学的機能の詳細は殆ど明らかにされていない。本研究では、独自の基盤技術をもとに、ラクト系ガングリオシドの観察用・解析用分子プローブの化学合成を行う。これらを用いた分子イメージングによりラクト系ガングリオシドと脂質ラフトの関係性を明らかにし、癌細胞の増殖・浸潤の分子基盤を解明する。さらに脂質ラフトの機能制御への応用を試みる。
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研究成果の概要 |
本研究では、癌細胞に高発現するガングリオシドと呼ばれる糖脂質が形成する膜分子の集合体(脂質ラフト)に注目した。中でもラクト系ガングリオシドを標的とし、生細胞上でのガングリオシドの観察を可能とする蛍光プローブを化学合成により開発した。この蛍光プローブを用いた生細胞上での1分子イメージングにより、脂質ラフトの形成機構や機能の詳細を解明するために重要なガングリオシドの相互作用を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、これまでは化学合成が困難であったガングリオシドの合成を簡便化し、ガングリオシドの蛍光プローブ開発を実現することができた。この蛍光プローブにより、これまでは機能が不明であり、癌の増殖・浸潤と関連の深いガングリオシドの生細胞上での挙動を初めて明らかにすることができた。本研究は癌の浸潤や増殖の機構の詳細な理解につながることが期待できる。
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