研究課題/領域番号 |
20K15428
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
徳納 吉秀 筑波大学, 生命環境系, 助教 (80865816)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 細胞外電子移動 / 微生物燃料電池 / シュワネラ / 緑膿菌 / 脱窒 / 膜小胞 / 微生物間相互作用 / 微生物電気化学 / Shewanella |
研究開始時の研究の概要 |
電気を出す微生物を利用したバイオ発電技術は、環境調和型のエネルギーシステムとして注目を集めている。発電の高効率化へ向け、菌の純粋培養系における電極―菌体間相互作用がこれまで盛んに研究されてきた。一方で、電極上の異種菌体同士の相互作用に関する知見は乏しい。本研究では、異種微生物間相互作用の分子機構を解明し、バイオ発電の高効率化を目指す。本研究から得られる成果は、バイオ発電技術のみならず発電菌のかかわる様々な微生物現象を制御する鍵因子を明らかにできる可能性があり、医学・環境分野など様々な応用展開が期待できる。
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研究成果の概要 |
本研究では、電極上の異種菌体同士の相互作用に着目し、分子レベルで相互作用の機構を解明した。さらにそれを基に微生物発電の高効率化を実現した。また、本研究で用いた菌体を共培養する過程で硝酸消費速度が上昇することを見出した。この分子機構解明のため、上澄み成分の分析を行い、硝酸消費を促進する分子の特定に成功した。今後は、その分子を介した硝酸消費の詳細な作用機構の解明が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微生物を利用したバイオ発電技術は、環境調和型のエネルギーシステムとして世界的に注目を集めており、その出力が実用化のボトルネックの一つになっている。本研究成果は発電出力の向上につながる成果であり、化合物の電気合成、バイオ電気化学センサーなど多岐に渡る技術への応用が期待できる。 また、本研究ではエネルギー代謝経路の一部である発電や硝酸消費呼吸の促進現象が明らかになった。本研究で使用した菌は土壌や河川など様々な環境中に生息する菌であるため、この協力的な相互作用は実環境中で働いている可能性が考えられる。本成果はバイオ発電の観点のみならず、微生物の生態学的観点からも興味深い。
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