研究課題/領域番号 |
20K15431
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
笠井 拓哉 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 助教 (00833831)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 固体腐植物質 / 微生物電気化学 / 細胞外電子伝達 / 固体腐植ヒューミン / 細胞外電子伝達系 / 種間電子伝達 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒューミンとはいかなるpHにも不溶な固体腐植物質である。これまでにヒューミンは電子伝達物質として機能し、ヒューミン酸化菌の異化代謝系を活性化させること、ヒューミン自体の物質的電気化学的特性について報告されている。 本研究では、電気化学的・分子生物学的手法を用いて、Shewanella oneidensis MR-1株における生物学的ヒューミン還元機構の解明を目的とする。本研究で得られる成果は、ヒューミンを介した種間電子伝達機構の全容を解明する上で非常に重要であるだけでなく、環境中に普遍的に存在するヒューミンを利用する微生物の生態や生存戦略の理解を助ける知見となると考えられる。
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研究成果の概要 |
本研究では、固体腐植ヒューミン(ヒューミン)の電子伝達機構の解析を行うとともに、ヒューミン還元に関連する可能性がある細菌を明らかにした。具体的には、(i)モデル電気活性微生物であるShewanella oneidensis MR-1株と微生物電気化学システムを用いたヒューミン還元機構の解析、(ii)ヒューミン還元微生物の集積および次世代シーケンサーを用いたヒューミン還元微生物の同定を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒューミンは、土壌や底泥に普遍的に存在する有機無機複合物であり、電子伝達物質として様々な微生物反応を促進することが報告されている。環境中では、ヒューミンを介した微生物間共生が予想されるが、ヒューミン還元菌に関する知見は全くない。また、ヒューミンの利用には既知の細胞外電子伝達系を持たない多様な微生物が関与することが示唆されているため、微生物電気化学システム(BES)への応用が期待されるが、その電子伝達機構も不明である。これらの課題を明らかにするためヒューミン還元機構に着目して研究を実施した。本成果は、環境微生物生態の一角の解明および、多様な微生物を利用できるBESの構築が期待される
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