研究課題/領域番号 |
20K15437
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 福井県立大学 (2021) 静岡県立大学 (2020) |
研究代表者 |
長谷部 文人 福井県立大学, 生物資源学部, 助教 (30781801)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | メチオニン / 生合成 / フィードバック阻害 / 活性制御 / タンパク質間相互作用 / アミノ酸 / メチオニン生合成 |
研究開始時の研究の概要 |
メチオニンは生育に必須なアミノ酸であり、生体内反応に広く用いられるS-Adenosyl-L-methionine (SAM)の原料である。哺乳類はメチオニンを生合成できないことから、その摂取が必須であり、産業的には飼料用アミノ酸として利用されている。一方、微生物や植物はメチオニン生合成経路を有し、自身でメチオニンを生合成できる。 本研究では、メチオニン生合成酵素と近傍に存在する機能未知タンパク質に着目し、メチオニン生合成酵素の新規フィードバック制御機構を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では細菌のメチオニン生合成における酵素の活性制御機構に着目し、緑膿菌が有する機能未知タンパク質MetW(PaMetW)がメチオニン生合成酵素MetX(PaMetX)の活性制御を担うことを解明した。またPaMetWの変異体ではフィードバック阻害剤の効果が緩和されることを明らかにした。 さらにPaMetWがPaMetXと相互作用すること、その相互作用にはPaMetWのN末端側とPaMetXのC末端側の領域が重要であることを明らかにした。AlphaFold2を用いて作製した複合体モデルにおいて、上記の相互作用に重要な領域が近傍に配置されることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、緑膿菌などの細菌が有する機能未知タンパク質MetWが必須アミノ酸であるメチオニンの生合成酵素MetXの活性制御を担うタンパク質であることを明らかにし、MetWとMetXとの相互作用に重要な領域を明らかにした。本研究成果は、メチオニン生合成においてフィードバック阻害による活性制御機構に多様性が存在することを示しただけでなく、今後のメチオニン関連代謝産物の発酵生産やMetWを標的とした抗菌剤開発への寄与も期待される。
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