研究課題/領域番号 |
20K15444
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
平岡 聡史 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋機能利用部門(生命理工学センター), 研究員 (70824423)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | メタエピゲノム解析 / メタゲノム解析 / ロングリード / バイオインフォマティクス / 海洋微生物 / 原核生物 / ウイルス / エピゲノム / 海洋微生物叢 / PacBio / DNA化学修飾 / 海洋細菌叢 / 微生物生態学 |
研究開始時の研究の概要 |
細菌・古細菌において、塩基のメチル化修飾(DNAメチル化)は生理学的に重要な役割を担っているが、その普遍性や多様性、生態学的な意義は未知である。一方、研究代表者はこれまでに、環境細菌叢の系統網羅的なDNAメチル化観測技術(メタエピゲノム解析)を確立した(Hiraoka et al. Nat. Commun. 2019)。本研究課題では、海洋細菌叢を対象にメタエピゲノム解析を行う。そして、細菌群集内・群集間のDNAメチル化機構の多様性を検証することで、その進化学的・生態学的な意義に迫る。
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研究成果の概要 |
バクテリア・アーキア・ウイルスのDNAには様々な化学修飾(エピゲノム)が施されており、生理学的に重要な役割を担っている。しかし、今日の微生物エピゲノム研究は分離培養株を用いた研究が大半であり、未培養系統群が優占する環境微生物が持つエピゲノムの普遍性や多様性、生態学的な意義などは未知である。本研究課題では、研究代表者が確立した「メタエピゲノム解析」を海洋試料を対象に実施し、海洋微生物叢が持つDNA化学修飾機構の多様性を検証した。結果、培養株を利用した研究からは想像もつかないほど多様なエピゲノムを観測できた他、新規DNA化学修飾酵素の同定や、進化や生態との関連を議論した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では、海洋微生物叢を対象に「メタエピゲノム解析」を実施し、ゲノム上のDNA化学修飾(エピゲノム)を大規模に解明した。本研究は、塩基配列のみを解析対象とする狭義のゲノム解析を越えて、エピゲノムをも含む広義のゲノム解析を行うことで、微生物の生理生態や進化により深くアプローチできることを示した成果である。今後、海洋のみならず土壌や腸内といった幅広い環境に生息する微生物叢を対象に解析を実施することで、従来のゲノム解析を越えた、より深い微生物生態系や進化の理解が進むことが期待される。
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