研究課題/領域番号 |
20K15449
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38030:応用生物化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小笠原 史彦 京都大学, 高等研究院, 特定研究員 (00847519)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ABCA1 / コレステロール / 細胞膜 / HDL |
研究開始時の研究の概要 |
脂質輸送体ATP Binding Cassette A1 (ABCA1) は、HDL(善玉コレステロール)を産生する機能と細胞膜内層から外層へコレステロールを輸送(フロップ)する機能をもつ。これら二つの機能はどちらも細胞内のコレステロール量や分布の調節に重要であるが、その調節機構はまだわかっていない。本研究では、ABCA1がもつ二つの機能がそれぞれ独立した機能であることを示し、どのように使い分けられているのかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
脂質輸送体ATP Binding Cassette A1 (ABCA1)は、HDL(善玉コレステロール)を産生する機能と細胞膜内層から外層へコレステロールを輸送(フロップ)する機能の二つの機能をもつが、それらがどのように調節されているのかはまだわかっていない。そこで本研究では、ABCA1の2つの機能を区別して解析を行った。コレステロールフロップ活性のみを発揮させた系では、ABCA1が細胞膜コレステロール非対称性を変化させる様子を経時的にとらえた。また、2つの機能の切り替えにABCA1の二量体化がかかわっている可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞膜におけるコレステロール非対称性の有無についてはまだ議論が分かれている。本研究では、ABCA1が細胞膜コレステロール非対称性を変化させる様子を初めて経時的にとらえた。この成果は、細胞膜コレステロール非対称性の謎を解き明かす端緒となることが期待される。また、ABCA1によって調節される細胞膜コレステロール非対称性は正常なシグナル伝達に重要であることがわかってきており、ABCA1の機能を詳細に解明することで、将来的にはがんなどのコレステロール異常が見られる疾患の病理的メカニズムの解明につながることを期待している。
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