研究課題/領域番号 |
20K15459
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38040:生物有機化学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 神戸大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
若林 孝俊 大阪公立大学, 大学院農学研究科, 特任研究員 (20843858)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 植物ホルモン / ストリゴラクトン / 生合成 / シトクロムP450 / 発芽刺激物質 / 根寄生雑草 / 根寄生植物 |
研究開始時の研究の概要 |
根寄生植物の発芽刺激物質として発見されたストリゴラクトン(SL)は、アーバスキュラー菌根菌との共生シグナルや、植物地上部の枝分かれを抑制する植物内生のホルモンとして機能することが知られている。しかし、枝分かれ抑制ホルモンとして植物体内で機能している化合物の正体は明らかになっていない。申請者らはこれまでに、典型的SLのうちorobanchol型SLの骨格形成の鍵となるBC環形成反応を司る酵素をササゲとトマトで見出した。この知見を発展させて、BC環形成機構を解明することで、典型的SLの生合成を制御し、個体の形態とSLプロファイルの関係を調べることにより枝分かれ抑制ホルモンの実体解明を目指す。
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研究成果の概要 |
ストリゴラクトン(SL)は根寄生雑草種子の発芽刺激物質として様々な植物の根分泌液から単離されてきた、一連の構造類縁体の総称である。SLは植物の枝分かれ抑制活性をも有するが、植物体内で機能している化合物の正体は明らかになっておらず、生合成経路の全貌は明らかになっていない。本研究では様々植物のSL生合成経路の解明に取り組んだ。その結果、BC環構造を有するSLの生合成に関与する遺伝子や新規SL構造、SLのメチル化に関与するメチル基転移酵素を同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SLは、根圏シグナルとしてだけでなく、植物内生の植物ホルモンとしても重要である。SL生産の制御は、根寄生雑草の種子発芽の抑制や、アーバスキュラー菌根菌との共生の促進、さらには植物の形態制御に応用できる。したがって、個々の生理機能を担っている化合物を明らかにできれば、植物の形態や根圏環境を人為的に調節する道が開ける。本研究において、様々なSL生合成酵素を同定することができたことから、今後個々のSL機能の解明とその農業応用が期待される。
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