研究課題/領域番号 |
20K15483
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 岡山県立大学 |
研究代表者 |
岩岡 裕二 岡山県立大学, 保健福祉学部, 助教 (10835416)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 高感度検出 / プロアントシアニジン / 化学プローブ / プロアントシアニジン-血中タンパク質複合体 / アガロースゲル電気泳動 / ニトロブルーテトラゾリウム染色 / プロアントシアニジン-タンパク質複合体 / Nitroblue tetrazolium染色 / 電気泳動 / 化学プローブ化 / 質量分析 / 蛍光HPLC分析 |
研究開始時の研究の概要 |
ポリフェノールの一種であるプロアントシアニジン(PAC)は抗酸化作用や抗腫瘍作用など多様な生理作用を有することから,有用な機能性食品成分の一つとして近年注目されている。しかし,微量成分の高感度分析に有効なHPLC-MS分析などにおいてPACは低感度であるため,食品から経口的に摂取したPACの生体内における吸収・排泄量などの体内動態は不明な点が多い。そこで,本研究ではPACの体内動態の解明の一助とするべく,検出感度の低いPACに特異的に化学プローブ導入後,そのプローブ化PACの質量分析装置や蛍光検出器を導入したHPLCによる分析条件を検討し,PACの新たな高感度分析法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
プロアントシアニジン(PAC)の血中における高感度分析を行うため, PAC-血中タンパク質複合体に着目して電気泳動法による分析を行ったところ,アガロースゲル電気泳動後にニトロブルーテトラゾリウム(NBT)染色する事で,ピーナッツ種皮由来のPAC6量体とラット血中タンパク質の複合体を検出した。また,本法によりPACの単量体である(+)-Catechinを経口投与したラットの血漿中に(+)-Catechin由来とされる成分のバンドを検出した。以上から,PAC-血中タンパク質に着目したPACの新たな高感度検出法の可能性を示す事が出来た。本分析法によりPACの体内動態が明らかとなる事が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PACはカカオやリンゴなどの食品に含まれ,抗酸化作用,抗炎症作用,抗腫瘍作用などの多様な生物活性を有する成分であると考えられている。カカオやリンゴには高分子のPACオリゴマーが含まれており,これらが生体内において活性へ関与する可能性が示されているが,一方でLC-MSなどを使用した高感度分析による検出感度が極めて低いため,その体内動態は未だ不明な点が多い。未解明なPACオリゴマーの体内動態を明らかにすることで,PACオリゴマーの作用メカニズムの解明への手がかりになると同時に,PACオリゴマーを多く含む食品素材の栄養的価値を示す事ができるため,その学術的意義,社会的意義は高いと考える。
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