研究課題/領域番号 |
20K15488
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 麻布大学 |
研究代表者 |
小手森 綾香 麻布大学, 生命・環境科学部, 講師 (70701233)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 栄養疫学 / 炎症 / 妥当性 / 食事記録 / 食物摂取頻度調査 / バイオマーカー / 高感度CRP / 食事パターン / 食事調査 / 大腸がん / 縮小ランク回帰分析 |
研究開始時の研究の概要 |
生体内の慢性的な炎症は、がんや循環器疾患などの生活習慣に関連した慢性疾患の発症に関わっている。炎症に影響を与える要因は様々であるが、食事はその一つである。 食事に含まれる栄養素には炎症を抑制する成分と促進する成分がある。そのため、食事が炎症に与える影響は総合的に評価する必要がある。本研究では、総合的評価の指標としてReduced Rank Regressionによる食事パターンスコアの開発を行い、血中バイオマーカーを用いた妥当性の検証を経て、大腸がんの罹患リスクとの関連を検討する。
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研究実績の概要 |
生体内の慢性的な炎症は、がんや循環器疾患などの生活習慣に関連した慢性疾患の発症に関わっている。炎症に影響を与える要因は様々であるが、食事はその一つである。食事に含まれる栄養素には炎症を抑制する成分と促進する成分がある。そのため、食事が炎症に与える影響は総合的に評価する必要がある。近年、その総合的評価の指標として、Reduced Rank Regression (RRR)による食事パターンスコアの開発が注目されており、欧米やアジアの諸外国において炎症がリスクとなる疾病(大腸がん、糖尿病、鬱など)との関連が報告され始めている。本研究では、日本人を対象とした大規模前向きコホート研究の既存データを活用し、RRRを用いて炎症状態に対する食事全体の影響を評価する食事パターンスコア(以下、食事炎症スコア)の開発および妥当性の検証を行い(研究①)、食事炎症スコアと大腸がんの関連を検討する(研究②)ことを目的としている。 本年度は、RRRによる食事炎症スコア算出方法を確定し、妥当性を検証した(研究①)。さらに、大規模前向きコホート研究の食物摂取頻度調査データを用いて食事炎症スコアを算出し、大腸がんリスクの粗解析を行った(研究②)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでに、日本人を対象とした大規模前向きコホート研究の保存検体を活用し、RRRを用いて食事炎症スコアを開発するため、血液分析のための対象者選定について事前検討を重ねてきたが、RRRの理論背景および食事パターン算出までの手順についてシステマティックレビューを行ったところ、研究計画当初に予定していたバイオマーカー1種類では、RRRによる食事パターン抽出手法の条件設定が不十分であることが明らかとなった。そこで本年度は、サンプルサイズが小さくなるものの、バイオマーカー2種の測定データを保有する既存データを用いて、RRRによる食事炎症スコア開発を実施することとした。 前年度に実施したシステマティックレビューの結果を基に、RRRによる食事炎症スコア算出までの手順を確定し、対象を無作為に開発集団と検証集団の2つに分け、検証集団における相関係数を算出して妥当性を確認した。先行研究で得られる相関係数と同等の値が得られたため、食事炎症スコアの算出アルゴリズムを14万人のコホート集団に当てはめて、食事炎症スコアと大腸がん罹患リスクの関連について粗解析を行った。
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今後の研究の推進方策 |
食事炎症スコアと大腸がん罹患リスクの関連について、交絡要因を考慮しながら詳細な検討を行う。
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