研究課題/領域番号 |
20K15493
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所(環境研究部、食と農の研究部及び水産研究部) |
研究代表者 |
伴野 有彩 地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所(環境研究部、食と農の研究部及び水産研究部), その他部局等, 研究員 (60781135)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 残留農薬分析 / マトリクス効果 / LC-MS/MS / 多成分一斉分析 / マトリックス効果 / 残留農薬 / サロゲート / 一斉分析法 / LC-MS/MS |
研究開始時の研究の概要 |
食の安全性確保のための残留農薬分析では、多様な食品に対応可能な簡便で高精度な一斉分析法の開発が渇望されている。サロゲートを用いた分析法は、食品由来の夾雑物による分析妨害を補正できる簡便な方法だが、適切なサロゲートが判明している農薬の種類が少ないことが課題となっている。本研究では、サロゲートの物理化学的特性・分析妨害効果の類型化を行うことで、分析対象農薬に対する適切なサロゲート選定手法を構築する。本研究成果は、精確かつ簡便であるロゲート法の適用拡大に寄与し、食の安心・安全に貢献できる。
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研究成果の概要 |
LC-MS/MSを用いた農薬の多成分一斉分析におけるマトリクス効果(ME)については、これまで代表的な作物や科、品種間でしか比較されてこなかったが、本研究により同一の作物であっても栽培地域等によりMEが異なる可能性及び葉菜類と果実類でMEの傾向が異なることが示された。併せて、本研究はSMILES記法で示した分析対象化合物の構造情報から分子記述子を算出し、MEとの関連性を解析した初めての試みとなる。MEは試料及び分析対象化合物の組み合わせごとに異なる場合があるため、化合物の情報のみではMEの推測は難しいものの、こまつなにおいてMEと関連する可能性がある分析対象化合物の構造情報が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MEは精確な分析の妨げとなっている。安定同位体標識内部標準物質(SIL-IS)を用いた内部標準法は農薬の多成分一斉分析においてMEを補正できる有効な方法であるが、補正に適したSIL-ISを選定する科学的な手法はない。本研究は、分析対象化合物の物理化学的特性や構造情報からMEを推測する手法の構築を目的としており、本研究の成果は、食の安全安心ための精確な残留農薬分析法の構築に資する。
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