研究課題/領域番号 |
20K15496
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38060:応用分子細胞生物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 (2021-2022) 東京大学 (2020) |
研究代表者 |
相馬 史幸 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 作物研究部門, 研究員 (50869097)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 乾燥ストレス / 初期応答機構 / SnRK2キナーゼ / ストレス耐性作物 / アブシシン酸 / シグナル伝達 / タンパク質キナーゼ / 浸透圧ストレス / シロイヌナズナ / 植物 / 乾燥ストレス感知 / キナーゼ活性化 / ストレス耐性植物 / SnRK2 |
研究開始時の研究の概要 |
劣悪化する環境の中、食料生産を維持するするためにはストレス耐性作物の作出が急務である。そこで植物における浸透圧ストレスセンサーを同定することで、乾燥ストレス耐性作物の作出への貢献を目指す。申請者はこれまでにSnRK2タンパク質リン酸化酵素が水分欠乏ストレス応答に重要な因子であることを見出した。本研究ではSnRK2の活性を制御する浸透圧センサーの同定を試みる。
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研究成果の概要 |
本研究では、干ばつ下でも生育が低下しない耐性作物の作出のため、植物の持つ水分欠乏感知機構の解明に取り組んだ。水分欠乏ストレス応答では植物ホルモンであるアブシシン酸と、その下流で機能するSnRK2キナーゼが重要であることが示されているが、ストレス初期におけるSnRK2キナーゼの活性化メカニズムには未解明な点が多い。SnRK2と相互作用する因子の網羅的な解析を通して、SnRK2をABA依存的に制御するRAFキナーゼを同定した。乾燥ストレスを受けて生合成あるいは輸送されたアブシシン酸がRAF-SnRK2経路を介してストレス耐性を獲得していることを明らかにした。本研究は国際誌PNASに掲載された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
干ばつ等の水分欠乏ストレスの初期応答において重要なRAFキナーゼを同定した。このRAFキナーゼは高等植物に広く保存されており、ストレス耐性作物の育種マーカーとして利用できる可能性がある。また、このRAFキナーゼをターゲットとした活性調整剤の開発や、ゲノム編集技術により、干ばつ耐性を持つ作物を作出できる可能性がある。これらの研究成果は、地球環境劣悪化による食料問題を解決に貢献できると期待できる。
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