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異質倍数性を逆手に取る:コムギNAM集団の効率的作出による有用遺伝子の網羅的探索

研究課題

研究課題/領域番号 20K15502
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分39010:遺伝育種科学関連
研究機関京都大学

研究代表者

西村 和紗  京都大学, 農学研究科, 助教 (60835453)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードコムギ / 合成コムギ / NAM集団 / QTL / NGS / MIG-seq / 育種学 / 次世代シーケンス / NAM / 倍数性 / 合成六倍体コムギ
研究開始時の研究の概要

遺伝的に多様な四倍体コムギは遺伝資源としての利用が期待されている一方で、四倍体コムギから同定した遺伝子の作用が六倍体コムギの背景で安定して発現しないことを我々は見出した。本研究では、六倍体パンコムギの祖先種である四倍体コムギとタルホコムギとの属間交雑により、合成六倍体コムギNested Association Mapping(NAM)集団を効率良く作出する技術の開発を行う。また、この集団を用いて遺伝解析を行うことによって、六倍体パンコムギ育種に利用可能な形で、四倍体コムギに潜在する主要な農業形質に関わる遺伝子の網羅的探索を行う。

研究成果の概要

四倍体コムギのF1とタルホコムギとの交雑によって生じた三倍体コムギが、自殖するだけで合成六倍体コムギになることを活用して、迅速にNested association mapping集団を構築する手法の開発を行なった。合計20686小花を除雄しタルホコムギの花粉を受粉した結果、3375粒の三倍体種子を得ることができた。これらの三倍体の一部には雑種生育不全が見られたものの、三倍体個体の多くから後代の種子を得ることができ、迅速にNAM集団を構築できることが示唆された。また生態学の研究に利用の限られていたMIG-seqがコムギの遺伝子型決定に有効であることを明らかにした。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究によって作出した合成六倍体コムギNAM集団は四倍体コムギにしか分布しない遺伝子を保有する六倍体コムギの遺伝素材としてパンコムギの育種に直接利用することができる。また、MIG-seqがコムギを含むゲノムサイズの大きな作物種において有効に適用できることを明らかにしたことは、本来は遺伝解析に多大なコストのかかるゲノムサイズが大きい作物種の遺伝解析の効率化に資すため、学術的、社会的意義が大きいものと考えている。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] MIG-seq is an effective method for high-throughput genotyping in wheat (<i>Triticum</i> spp.)2022

    • 著者名/発表者名
      Nishimura Kazusa、Motoki Ko、Yamazaki Akira、Takisawa Rihito、Yasui Yasuo、Kawai Takashi、Ushijima Koichiro、Nakano Ryohei、Nakazaki Tetsuya
    • 雑誌名

      DNA Research

      巻: 29 号: 2

    • DOI

      10.1093/dnares/dsac011

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] コムギの異質倍数性を活用した効率的遺伝解析手法の開発2022

    • 著者名/発表者名
      西村和紗, 中野龍平, 中崎鉄也
    • 学会等名
      高次倍数体をどうにかする会2022夏
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 迅速、簡単なNGSライブラリー構築 作物学研究におけるMIG-seqの可能性2022

    • 著者名/発表者名
      西村和紗
    • 学会等名
      日本作物学会第254回講演会 若手の会企画による小集会(31)
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] MIG-seqの改良法 “degenerate oligonucleotide primer MIG-seq” の開発と作物の遺伝解析に対する応用2022

    • 著者名/発表者名
      西村和紗, 小梶裕之, 元木航, 山崎彬, 長坂京香, 滝澤理仁, 安井康夫, 河井崇, 牛島耕一郎, 山崎将紀, 齊藤大樹, 中野龍平, 中崎鉄也
    • 学会等名
      日本育種学会第142回講演会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 四倍体コムギが保有する種間雑種生育不全に関する遺伝子の解析2022

    • 著者名/発表者名
      西村和紗, 中野龍平, 中崎鉄也
    • 学会等名
      第17 回 ムギ類研究会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 三倍体コムギのゲノム倍加能を活用したNAM集団構築法の開発2022

    • 著者名/発表者名
      西村和紗, 中野龍平, 中崎鉄也
    • 学会等名
      日本育種学会第143回講演会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] MIG-seqの作物ゲノムへの応用 -コムギのハイスループットジェノタイピングはMIG-seqによって実現する-2021

    • 著者名/発表者名
      西村和紗、元木航、山崎彬、安井康夫、滝澤理仁、河井崇、牛島幸一郎、中野龍平、中﨑鉄也
    • 学会等名
      日本育種学会第140回講演会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 三倍体コムギを活用して三度の採種によってNAM集団を構築する手法の開発2021

    • 著者名/発表者名
      西村和紗、中野龍平、中﨑鉄也
    • 学会等名
      第16回ムギ類研究会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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