研究課題/領域番号 |
20K15514
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
望月 佑哉 茨城大学, 農学部, 講師 (30805007)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | イチゴ / 根 / 発生 / 品種間差 / 低温 / 可視化 / モニタリング / 多収性 / 超多収 / トランスクリプトーム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、暖房コスト削減等の理由によりイチゴの収穫量が減少している。十分な収量が確保されるような超多収品種の育成が必要である。申請者はイチゴの収量の大小には、厳寒期でも根の発生の停滞が起きない特性が重要であることを明らかにしてきた。しかし、生育時期や環境に特異的な根の発生機構については知見がない。そこで本研究では、まず低温条件下での根からRNAを抽出し、トランスクリプトーム解析と低温下で根が伸長する原因候補遺伝子のスクリーニングを行う。次いで、実際の栽培環境下で得た根部のRNAを用いてリアルタイムPCRにより候補遺伝子群の発現解析を行い、超多収品種育成のための新たな選抜指標を得ることを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、まず低温環境下で水耕栽培した多収性イチゴ品種‘紅ほっぺ’と対照品種‘さちのか’の根の発育特性を調査した。その結果、‘紅ほっぺ’の根の発生量が多く、特に細根の発根が早いことを確認した。次いで、根からRNAを抽出しトランスクリプトーム解析を行ったところ、低温で根やシュートで発現するCRF4や非生物的ストレスで誘導されるERF1の発現が‘紅ほっぺ’で緩やかに増加したことから、‘紅ほっぺ’は低温に対しての応答が緩慢であると考えられた。以上のことから,‘紅ほっぺ’は‘さちのか’と比較して低温環境下でも一次根や側根の発達が早く、根量を増やすことに優れているため多収になると考えられた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果、低温環境下における根の発生に関わる遺伝子が数種推定された。これにより、これら遺伝子群を選抜指標の一つとすることで、時期および環境特異的に根量が多い個体を、一部の細根をモニターすることにより選抜し、同一個体の果実の品質について継続的に調査することも可能になる。これは、品質重視から収量重視への育種目標の転換を推進する研究である。このような超多収性品種の育成により、低温環境下でも草勢が弱くならず暖房費の削減が可能になるとともに、環境面に配慮した新たな品種育成の指標ともなり得る。本研究は、園芸作物の育種分野に大きな革新をもたらす研究となる可能性を秘めている。
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