研究課題/領域番号 |
20K15548
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分39070:ランドスケープ科学関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
大平 和弘 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 講師 (90711169)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 祭り / 文化的空間 / 祭祀空間 / 文化遺産 / 景観 / 瀬戸内海 / 文化財 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、海と地域のつながりの象徴的な文化遺産である、瀬戸内海沿岸における海際の祭りの文化的空間に着目し、①文化的空間の実態と形成メカニズムを明らかとし、②文化的空間への認識や利用・維持管理などの地域との関係性を明らかとする。これらの結果より③文化的空間の本質的価値を考察するとともに、その価値を継承する上での空間的・社会的課題を明らかとし、文化的空間の保護に向けた行政支援や保護施策のあり方を考察する。
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研究成果の概要 |
本研究では、瀬戸内海沿岸に位置する8府県の513件の祭りを対象に、祭りが執り行われる文化的空間の実態や課題を明らかとした。その結果、祭りの文化的空間は、その土地の地形・立地や歴史的文脈により、様々なタイプが地域的なまとまりをつくりながら偏在していることが明らかとなった。また、文化的空間の保護には、祭りの無形的要素や空間の物的要素の保存に留まらず、地域ごとに文化的空間の本質的価値を明確化した上で、祭りを継承するコミュニティに対する外部支援等も重要であることが考察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、国内の現行法では保護を講じることができず、研究の蓄積がない「文化的空間」という文化遺産カテゴリーを対象とし、文化的空間の実態や成立、継承課題を明らかとしたもので、わが国の文化財行政の保護施策拡充に寄与する基礎的知見となると考えられる。さらに、多様な文化的空間タイプの地域的偏在性を明らかにしたことにより、瀬戸内海文化における文化多様性保全につながる知見を有していると考えられる。
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