研究課題/領域番号 |
20K15574
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
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研究機関 | 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター) |
研究代表者 |
飯田 隆一 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター), 能力開発院, 助教 (20803448)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 木材 / 摩擦 / 潤滑 / 接触界面 / 摩擦係数 / 摩擦速度 / 凝着 / その場観察 / トライボロジー |
研究開始時の研究の概要 |
木材が他の物体と接触し相対運動する条件は,摩擦,摩耗および潤滑が混合した条件となる。この摩擦,摩耗,潤滑による木材のトライボロジー特性は,木材の組織的構造や木材中の水分,潤滑物質の介在などの影響により接触界面の状態が刻々と変化する。そこで,本研究は,木材のトライボロジー特性解明のため,木材が他の物体と接触し相対運動を行う際の接触界面を観察し続ける“その場観察”の手法を用いて,木材のトライボロジー特性を明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
木材の摩擦,摩耗,潤滑現象が含まれるトライボロジー特性は,木材の材料特性に起因して接触界面の状態が変化し続けることにより複雑な現象である。そこで,本研究課題では,木材と金属とが接触し相対運動する条件において,接触界面の状態をその場観察することで,接触界面の状態変化に伴う木材のトライボロジー特性の解明を試みた。その結果,多孔質体である木材が大きく変形し接触界面が一様になる場合や摩擦に伴う木材の温度上昇が摩擦挙動に対して影響することがわかった。さらに,潤滑物質が介在する条件においては,潤滑物質の粘性の影響を受けて摩擦挙動が変化することがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
木材のトライボロジー特性は,木材の変形を伴う接触界面の状態変化の影響を受けることが示唆されていたものの,その影響は詳細に検討されていない。本研究課題による成果は,観察手法を含めて,木材の摩擦・摩耗・潤滑特性を明らかにするための基礎となると考えられる。また,木材の高機能化を目指す加工技術開発の一部にトライボロジー現象を利用した技術開発が国内外で行われている。それら加工技術の更なる高度化に向けても本研究成果は資することができると考えられる。
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