研究課題/領域番号 |
20K15603
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 東京海洋大学 (2021-2022) 東京農工大学 (2020) |
研究代表者 |
小祝 敬一郎 東京海洋大学, 学術研究院, 助教 (10867617)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | シングルセル解析 / Drop-seq / 非モデル生物 / クルマエビ / 血球細胞 / ウイルス感染 / WSSV / 1細胞解析 / マイクロ流路 / ウイルス |
研究開始時の研究の概要 |
これまでも多くの研究者によりクルマエビ類細胞の初代培養の試みがなされてきたが、継代培養に成功した例がない。細胞の培養条件を明らかにするには、目的とする細胞がどのような分化機構を辿るかを理解することが重要である。 本研究では、末梢血液中および造血組織中に存在する血球細胞それぞれを、1細胞レベルで集団解析し細胞ごとの分化度を調べることで、どのように造血組織の造血幹細胞が末梢血液中の血球細胞へ分化するかを理解することを目的とする。シングルセル解析を行うことで高い解像度で細胞のサブポピュレーションを分類し、その中から目的の幹細胞の同定が可能になる。
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研究成果の概要 |
クルマエビの血球細胞をシングルセル解析した結果、血球細胞は複数の細胞集団に分類され、各集団に特異的なマーカー遺伝子が得られた。免疫関連遺伝子の転写量が細胞集団ごとに異なっていたため、集団ごとに免疫機能が異なることが推定された。ホワイトスポットウイルス感染は、特定細胞集団の割合を増減させ、特に抗菌ペプチドを発現する細胞集団の割合を減少させていた。また、ウイルス感染の有無にかかわらずクルマエビの血球細胞を客観的に分類可能とするマーカー遺伝子を複数同定し、そのmRNA発現パターンを観察することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により、クルマエビのようなモデル生物と比較して細胞の分類に課題がある養殖対象魚介類の細胞でも、網羅的シングルセルmRNA解析を実施することで、体を構成する細胞の図鑑(細胞アトラス)を構築可能であることを明らかにしました。 また、ウイルス感染時に割合が減少する血球細胞集団が判明したため、この集団を増やす、もしくは、減らさないようにする飼育法や飼料添加物を開発することで、クルマエビ類養殖で問題となっているウイルス病の克服に繋がると期待されます。
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