研究課題/領域番号 |
20K15617
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分41020:農業社会構造関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
木原 奈穂子 鳥取大学, 農学部, 講師 (40839916)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 畦畔管理 / マルチレベル・ステークホルダー / 地域コミュニティ / 共同作業 / スピンオフ / 地域ぐるみ / 協同労働 / 地域システム / マルチレベル・マルチステークホルダー |
研究開始時の研究の概要 |
畦畔の草刈りが管理放棄や離農の原因になるだけでなく,草刈りにかかるコストが経営管理上の問題となり,農地賃貸借や農作業受委託の阻害要因にもなっている.加えて,このような継続性の問題は,農村風景や防災といった地域保全上の問題の契機となるため,作業の効率化が希求されている.本研究は,地域における多層で多様な主体(マルチレベル・マルチステークホルダー)が協働する地域システムの構築によって畦畔管理の継続性を高めようとするものである.具体的には,畦畔管理作業を請け負う組織を対象に組織づくりや運営方法,およびそれらの組織間や地域との関係性に接近するとともに,草刈りを担う新しいタイプの組織の設立を推進する.
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研究成果の概要 |
本研究の成果として,畦畔管理を担うシステム構築を推進するには,①畦畔管理状況の実態把握,②作業調整のしくみの構築,③他の地域活動との連動の3つの要件の必要性が示された.①畦畔管理状況の実態把握では,地域によって畦畔管理方法やステークホルダーが異なるため,その実態を把握し地域内に周知することが必要である.②作業調整のしくみの構築では,多様な背景を持つステークホルダーが共同活動を行うことを可能にするためのしくみをステークホルダー間で話し合い構築することが必要である.③他の地域活動との連動では,畦畔管理は季節作業であるため,他の地域活動と連携することによるステークホルダー関係の維持が必要である.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義として,これまで地権者と耕作者という二元的な関係性の下で管理されてきた農地の管理実態から,社会連帯経済の考えに基づき多様な主体を内包する地域レベル(マルチレベル)での畦畔管理の実施体制の構築要因を明らかにした点にある.加えて,全国の事例調査と知見を行き来させる形で実践を組み込んだ実証研究で進めたことにより,組織設立の実践と普及を行ったことにより,地域社会に貢献したことに社会的意義がある.
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