研究課題/領域番号 |
20K15621
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分41030:地域環境工学および農村計画学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
岸岡 智也 金沢大学, 先端科学・社会共創推進機構, 博士研究員 (10793028)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 野生動物保護管理 / 野生動物との共生 / 鳥獣害対策 / 森林環境税 / 市街地 / 利害関係者 |
研究開始時の研究の概要 |
農村地域から市街地へと野生動物の生息域が拡大する中で、市街地周辺での野生動物とのトラブルが発生しており、その内容は人身被害からゴミの散乱や鳴き声による騒音などの生活被害まで多様である。本研究では市街地周辺における野生動物との共生を取り巻く関係者を対象とした社会科学的調査を行うことで、効果的な被害軽減による野生動物との共生システムの構築に向けた方策について検証・提言を行うことを目的とする。
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研究実績の概要 |
本課題の研究目的に基づいて当該年度では以下のような成果を上げることができた。 2020年秋期に記録的な出没数となった石川県におけるツキノワグマとの共生のあり方を検討することを目的として,共生社会形成の基礎となりうる県民のリスク認知および対処行動の現状把握を行った。その結果,クマの出没という客観的なリスク状況によって個々人のリスク認知や対処行動への意識にどのような差異を生じさせるかについて明らかにした。具体的には,クマとの遭遇に関する市民のリスク認知は,自身の生活圏でのクマの出没があるほど高くなっていること,また情報源の多様さも生活圏内に出没があるかに影響を受ける一方で,クマの生態や出没増加についての知識については生活圏内での出没の有無よりもむしろ遭遇経験の有無の方が影響していることを明らかにした。さらに既往研究との比較から,市街地の住民は農村地域住民と比べてテレビ,新聞をクマ出没に関する情報源とする割合が高いことが示唆された。そのうえで,実際にクマによる人身被害を減少させるための対処行動をより喚起するために必要な情報や情報提供の手法については今後さらなる研究が求められることを示した。 また石川県を事例にイノシシの生息域・被害の拡大に伴う新聞記事内容のトレンド変遷について分析を行い,被害の拡大に伴って記事総数は増加傾向を示し、カテゴリーも被害自体に関する内容から被害防除や捕獲などの対策内容、ジビエなどの利活用へと移り変わっており、国や県など行政機関による事業の変遷とも関係があることを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス感染拡大の影響により、各利害関係者へのヒアリング調査を予定通りに実施することが困難であった。
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今後の研究の推進方策 |
野生動物被害対策に関わる各利害関係者へのヒアリング調査を実施し、市街地における野生動物被害対策の利害関係者の種類と連携状況について把握し、農林業被害対策の事例と比較から、市街地に特徴づけられる野生動物被害の発生特性と、対策にまつわる多様な利害関係者の関与の在り方の可視化を目指す。
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