研究課題/領域番号 |
20K15644
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
唄 花子 北海道大学, 農学研究院, 助教 (60775443)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ウシ / 子宮 / インターフェロン誘導性遺伝子 / インターフェロン / インターフェロン誘導性因子 / 免疫細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、妊娠成立に必要な受精卵(胚)と子宮の相互作用を明らかにすることを目的として、以下の実験を行う。 実験①子宮細胞におけるタンパク質の網羅的解析から見出したインターフェロン誘導性因子(ISG)候補の発現増加および抑制を行う。このときの子宮細胞の形態や増殖性および遺伝子の発現変化を調べる。 実験②妊娠時の子宮内には免疫細胞が存在し、これらはインターフェロン・タウ(IFNT)やISGの感作を受けると考えられる。そこで、ホルスタイン雌牛の血液から免疫細胞を分離し、IFNTまたはISGを処置し、遺伝子発現に与える影響を調べる。 実験③子宮細胞と免疫細胞を同時に培養し、両細胞の遺伝子発現変化を調べる。
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研究成果の概要 |
本申請課題研究では、妊娠率の向上に向けて、受精卵(胚)と母体子宮の相互作用を明らかにするための基礎知見を得ることを目的とした。哺乳動物の妊娠成立に必要な共通項としてインターフェロン誘導性遺伝子(ISGs)に着目し、機能解析を行った。R2年度は、ウシの子宮内膜細胞へのIFNT感作実験を行い、タンパク質レベルで子宮内膜細胞に発現が誘導される新規ISGsを明らかにした。R3年度は、同定した子宮細胞におけるISGs候補の機能解析に取り組んだ。当初からの変更はあったものの、現在解析中のISGs候補は今後も検証を続けていく予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インターフェロン・タウは反芻動物に特異的な妊娠認識物質であるが、妊娠成立時のI型インターフェロンおよびインターフェロン誘導性遺伝子(ISGs)の発現はヒトやマウスを含む哺乳動物に広く共通している。本研究で新たに着目したISG候補も、過去の知見からヒトでの発現が確認されているため、今後もさらに機能解析を進めることにより、将来的に家畜生産からヒトの生殖医療にも広く貢献できる可能性があると考えている。
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