研究課題/領域番号 |
20K15664
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
今井 啓之 山口大学, 共同獣医学部, 助教(テニュアトラック) (60826155)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 初期胚 / 幹細胞 / 倍数性 / 多倍体 / 胚発生 / 倍数体 |
研究開始時の研究の概要 |
哺乳類特有の繁殖特性の1つである多倍体化胚拒否機構について、本来子宮内で起こる生命現象をin vitroで幹細胞実験系を用いて可視化し、その原因とレスキュー法を探索する。多倍体化が胚を構成する細胞へ与える影響について、明確に検出するために複数の倍数性の系列で比較する。また、胚由来の幹細胞のESC, TSC, XENCの3系譜を用いることで倍数性変動に伴う胚を構成する細胞の特性変化の追跡が可能となる。 得られた結果に基づき、将来的にin vivoでの多倍体化胚のレスキュー実験へ展開する。既に産業応用がなされている魚類の多倍体化による増産・育種・品種改良技術を哺乳類家畜への応用が期待できる。
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研究成果の概要 |
本研究は、3つの幹細胞系譜を樹立し、倍数性変動が哺乳類胚発生に与える影響を遺伝子発現やゲノム修飾を含めてプロファイリングすることを目的とした。多倍体化胚のタイムラプス観察から、再多倍体化において最適なタイミングと融合プロトコルが確立した。多倍体胚から胚性幹細胞系譜を樹立することに成功した。倍数性の系列の胚性幹細胞と栄養膜幹細胞の樹立に成功したが、胚体外内胚葉細胞は困難であった。樹立した胚性幹細胞株の性状解析を行った。4倍体、8倍体胚性幹細胞のコロニー像はnaive型コロニーを呈し、アルカリフォスファターゼ陽性を示した。倍数性の系列の胚性幹細胞と栄養膜幹細胞の樹立に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、哺乳類の多倍体化拒否機構の原因を探るための細胞株の樹立とスクリーニングを行なった。その結果、倍数性シリーズで複数の幹細胞株の樹立に成功した。これらの細胞株はバイオリソースとして将来にわたって活用できる。またスクリーニングの結果、倍数性変動に伴って変動する遺伝子群を見出しており、多倍体化拒否機構を紐解くマイルストーンへ到達したと言える。
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