研究課題/領域番号 |
20K15673
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
新坊 弦也 北海道大学, 獣医学研究院, 特任助教 (10839252)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Bone suppression / 深層学習 / 伴侶動物 / X線 / U-Net / 猫 / Bone Suppression / 犬 / ディープラーニング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、伴侶動物の胸部X線画像から骨陰影を除去することにより肺野の視認性を向上させるBone suppression処理を、人工知能を用いて開発する。医学領域とは異なり、教師データとしての骨除去X線画像の取得は困難である。そこで、胸部CT画像およびその骨組織を除去したCT画像からdigitally reconstructed radiographを生成し、さらに超解像処理を用いることによって擬似的な骨除去X線画像を得る。これを教師データとして利用することにより、これまでの課題の克服を目指す。
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研究成果の概要 |
猫の胸部CT画像356症例分を収集し、CT画像から骨の信号値を0に変換した。信号値の変換前後のCT画像の平均値投影像を擬似的なX線画像および骨除去X線画像とした。これらを用いて畳み込みニューラルネットワーク(CNN)に学習させ、擬似X線画像から骨陰影を除去する学習モデルを作成した。この擬似X線画像における学習済みCNNに対し、猫の胸部X線を低解像度化して入力した。出力された画像を元のX線画像の解像度まで復元することにより、骨除去X線画像を生成することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
精度評価は未実施ではあるものの、本研究では動物において過去に適用困難であった胸部X線画像から骨陰影を除去するBone Suppression処理を深層学習を用いて開発した。この画像処理を用いることによりX線読影時の肺野の視認性が向上し、胸部疾患の診断精度の向上に寄与することが期待される。CT検査に全身麻酔が要求される伴侶動物臨床においては、胸部疾患の診断をX線検査に頼らざるを得ない場面に頻繁に遭遇する。したがって、本研究によって得られた画像処理は伴侶動物臨床における強力な診断支援ツールとなり得る。
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