研究課題/領域番号 |
20K15681
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪府立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
古山 敬祐 大阪公立大学, 大学院獣医学研究科, 准教授 (50611026)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 牛 / 卵子 / 受精卵 / 成熟培養 / 機械学習 / 核成熟 / 個別培養 / 体外受精 / ウシ卵子 / 発生能 / 卵割動態 / 着床能力 |
研究開始時の研究の概要 |
成熟培養後のウシ卵子では、正常な発生を営むための最適な体外受精時期が卵子毎に異なる。最適な時期で受精が起きなかった卵子は、肉眼的には正常な胚盤胞まで発生したとしても、子宮内への移植後に着床に至る確率が低い。ウシ卵子の成熟培養時における核成熟速度を卵子毎に予測することができれば、最適な体外受精時期を卵子毎に把握できる。そして、最適な時期での体外受精が卵子毎に可能となる。本研究では、「ウシ卵子毎の最適な時期での体外受精は、高着床能力を有する胚盤胞発生につながるのか」を学術的問いとする。そして、高着床能力胚の生産を可能とする核成熟速度に対応したウシ卵子体外培養系を構築することを本研究の目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究は、高着床能力胚の生産を目指した核成熟速度に対応したウシ卵子体外培養系の構築を目的とした。そのために、核成熟速度の非侵襲的な予測モデルを作成し、モデルにより予測された核成熟速度が精子侵入および前核形成時期ならびに卵割速度、異常卵割発生および胚盤胞への発生に及ぼす影響を解析した。結果として、機械学習の手法により、成熟培養18時間時点での核成熟速度の非侵襲的な予測モデルを構築できることが明らかとなり、そのモデルで分類された卵子では、体外受精を行う適切なタイミングが異なる可能性が示された。今後は、予測精度の向上および同モデルを活用した高着床能力胚の生産技術に資する研究が求められる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、卵子の個別成熟培養における核成熟速度の予測が機械学習を活用することで可能であることを示した世界で初めての成果である。酪農および畜産分野において一般的な技術となっている体外培養由来受精卵移植の受胎率は約40%程度であり、移植した60%もの体外培養由来の受精卵は着床および妊娠に至らないのが現状であるが、本研究成果を活用することでその受胎率を向上させる技術開発を進めることが期待される。
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