研究課題/領域番号 |
20K15686
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 麻布大学 (2023) 帯広畜産大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
峰重 隆幸 麻布大学, 獣医学部, 客員研究員 (00791584)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | コモンマーモセット / 消耗性症候群 / ビタミンD / 非ヒト霊長類 / 実験動物学 / 獣医学 / 病理学 |
研究開始時の研究の概要 |
小型霊長類であるコモンマーモセットは消耗性症候群(MWS) と呼ばれる削痩や骨形成異 常を主徴とする慢性衰弱疾患を頻発し、これがマーモセットの研究利用における障害となっている。申請者はMWS の臨床病理学的特徴がヒトのビタミンD 依存症2 型くる病/骨軟化症と極めて類似していることに着目した。 本研究ではMWS の主病態をビタミンD 受容体(VDR) 異常と仮説し、第一にVDR の遺伝子多型を解明する。さらに、後天的なMWS 増悪因子として、小腸炎に伴うVDR 発現低下、栄養摂取不足、紫外線照射不足の関与を明らかにする。得られた病態仮説をもとに、MWS 治療/予防法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
コモンマーモセット(マーモセット)は研究に有用な霊長類モデルであるが、成長後に原因不明の消耗性症候群(MWS)を自然発症し、研究の障害となることがある。本研究では、MWSとビタミンDの関与を臨床的および病理学的に解析し、症状がヒトのビタミンD依存症2型の診断基準と一致することを確認した。さらに、関連疾患である十二指腸拡張症について臨床的・病理学的に解析し、Scientific Reports誌にて新規疾患として提唱した。加えて、造影レントゲン検査、単純レントゲン検査、腹部超音波検査の診断精度を評価し、十二指腸-結腸間の癒着や十二指腸潰瘍が病態進展に関与している可能性を示唆した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究の学術的意義は、マーモセット消耗性症候群(MWS)の病態解明に貢献し、ビタミンDの関与を示したことにある。これにより、ヒトのビタミンD依存症2型との類似点が明らかになり、新たな治療法や予防策の開発に寄与した。また、十二指腸拡張症の新規疾患としての提唱は、さらなる研究と診断法の発展を促進する。 社会的意義としては、MWSの理解が深まることで、研究用マーモセットの健康管理が改善され、研究効率の向上につながると考える。さらに、ヒトのビタミンD関連疾患の研究にも波及効果が期待できる。
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