研究課題/領域番号 |
20K15694
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42030:動物生命科学関連
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研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
伊藤 謙 秋田県立大学, 生物資源科学部, 助教 (30818604)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 鶏 / 腸上皮細胞 / パネート細胞 / 腸管陰窩 / 腸管上皮細胞 / 腸陰窩 / ニワトリ / 腸管 / 細胞マーカー |
研究開始時の研究の概要 |
腸管上皮細胞の一つであるパネート細胞は、腸管幹細胞の隣に位置し、抗菌や成長因子を分泌することで幹細胞の保護や上皮細胞における増殖・分化の役割を担っているが、ニワトリではパネート細胞に関する情報はほとんどなく、局在や機能について不明な点が多い。本研究では、ニワトリと先行研究の進んでいるマウスを比較することでニワトリ-パネート細胞とその周辺の上皮細胞の生理的機能を明らかにすることを目的とする。具体的には、これまでに確認された腸上皮細胞マーカーやパネート細胞マーカー(MMP7やCD24)をターゲットとにしてフローサイトメトリーで細胞を回収し、RNA-seq解析により細胞機能を明らかにする。
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研究成果の概要 |
鶏のパネート細胞に関する報告はほとんどなく、その局在および生理機能ついても不明である。そこで鶏腸管内におけるパネート細胞の局在をIHCで試みたが、既存のパネート細胞マーカーに対する抗体ではシグナルの弱さと自家蛍光の強さにより検出が困難であった。そこで自家蛍光の抑制法を模索すると同時にシングルセル解析を試み、シグナル強度の強いマーカーの探索を試みた。結果として自家蛍光の減衰は可能であったものの、完全に抑制することはできず、弱いシグナルに対して有効打とはなり得なかった。シングルセル解析では、クリプトの細胞の単離までは可能であったが、シングルセル化に課題があり、シーケンス解析までは至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腸上皮細胞の一つであるパネート細胞は、腸管幹細胞に隣接しており、抗菌物質および成長因子を分泌することで腸幹細胞の保護および増殖・分化を制御している。近年では栄養素の対する応答への関与も示唆されている。しかし、鶏のパネート細胞に関する報告はほとんどなく、その局在および腸管細胞への関与についても不明である。鶏腸管内のパネート細胞の局在を明らかにし、生理学的役割を把握することで、栄養成分および病原体への応答機構が明らかとなり、生産性を高めた飼料、飼養手法の開発に繋がる。
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