研究課題/領域番号 |
20K15708
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター |
研究代表者 |
中野 堅太 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 研究所, 動物実験施設 専任研究員 (10753189)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 糖尿病 / 低インスリン血症 / インスリン分泌不全 / 耐糖能異常 / Insulin hyposecretion / ihs / 臓器関連ネットワーク / 遺伝子改変マウス / インスリン / インスリン分泌制御 / ゲノム編集マウス / 疾患モデル / マウス / 病態発症機構 / インスリン分泌 / 糖尿病モデル / 電位依存性カルシウムチャネル |
研究開始時の研究の概要 |
insulin hyposecretion(ihs)マウスは、日本人に特徴的な非肥満インスリン分泌不全型の新規糖尿病モデルである。申請者はこれまでに、ihsマウスのインスリン分泌不全がカルシウムシグナル経路の障害に起因すること、その原因が単一劣性遺伝子の変異であることを同定した。本研究は、ihsマウスのインスリン分泌不全原因遺伝子を同定し、その機能を明らかにすることを目的とする。これにより、カルシウムシグナルを介した新たなインスリン分泌制御機構を解明する。
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研究成果の概要 |
Insulin hyposecretion (ihs)マウスは、非肥満とインスリン分泌不全を特徴とする新規糖尿病モデルである。申請者は、遺伝学的解析から、本マウスの糖負荷後の耐糖能異常および低インスリン血症の原因遺伝子が第18番染色体上に存在することを見出した。本研究では、膵島の遺伝子発現解析から、ihsマウス膵島において発現消失を示す候補遺伝子を同定し、本遺伝子のノックアウトマウスの解析から、この遺伝子がihsマウスの耐糖能異常および低インスリン血症の原因であることを明らかにした。また、本遺伝子は神経や液性因子を介し膵島からのインスリン分泌を間接的に制御する分子であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血中インスリン濃度の制御機構は極めて複雑であり、神経や液性因子等を介して様々な臓器が互いに連携を取り合うことで、適切な血中インスリン濃度が維持されている。しかし、このような臓器間ネットワークを介したインスリン分泌制御機構には未解明の点が多く、その全容は依然として掴めていない。今回我々が同定した新規糖尿病原因遺伝子は、神経や液性因子を介し膵島からのインスリン分泌を間接的に制御する分子であることが示唆された。本遺伝子の機能を解明することで、新たなインスリン分泌制御機構が明らかになり、新たな糖尿病研究の基盤を提供するとともに、糖尿病の治療・予防における新たな創薬シーズの創出につながると考えられる。
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