研究課題/領域番号 |
20K15710
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
余越 萌 東京大学, 定量生命科学研究所, 助教 (80791938)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 転写制御 / コアプロモーター / エンハンサー / ハエ初期胚 / ライブイメージング |
研究開始時の研究の概要 |
ゲノム配列の98%がタンパク質をコードしない、いわゆる非コードDNAであり、遺伝子発現の司令塔として時空間的に転写活性を厳密に調節している。生物の複雑性を生み出す重要な役割を担う非コードDNAであるが、どの塩基配列が調節スイッチとなり、遺伝子発現のON/OFFを制御しているのかという根本的な仕組みは現在まで見過ごされてきた。本研究では、転写開始点を含む100塩基程度のコアプロモーター領域に着目し、塩基配列に潜在する特異的な転写活性調節の作用機序を解明することを目的とする。最先端のライブイメージング技術により、個体発生における1細胞レベルでの転写制御機構をリアルタイムに定量化することに挑む。
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研究成果の概要 |
本研究では、転写開始点を含む100塩基程度のコアプロモーター領域に着目し、塩基配列に潜在する特異的な転写活性調節の作用機序を解明することを目的とした。先ず、転写制御におけるコアプロモーターの働きを生きたショウジョウバエ初期胚において直接可視化するライブイメージング技術を新たに開発した。詳細な定量画像解析の結果、エンハンサーとは独立して、コアプロモーター自身も転写バーストの制御に大きく寄与することを新たに見出した。さらに、ゲノム編集を用いて内在遺伝子のコアプロモーターを改変したところ、各変異によって転写バーストの制御が大きく乱れ、結果として初期胚の体節形成に異常を引き起こすことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コアプロモーターの改変を通じて、個体体発生における遺伝子発現制御の基本原理の解明に留まらず、疾患原因となるコアプロモーター変異の同定や、遺伝子発現や細胞運命制御を制御する新たなゲノム技術の開発や新規医療技術の開発、疾患の発症メカニズムの解明に貢献できると期待されます。
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