研究課題/領域番号 |
20K15711
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鯨井 智也 東京大学, 定量生命科学研究所, 助教 (70823566)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | クロマチン / cGAS / ヌクレオソーム / 自然免疫 / DNAセンサー / ゲノムDNA |
研究開始時の研究の概要 |
生物は、ウイルスなどの微生物に対する防衛策として外来DNAを検知する自然免疫を備えている。自然免疫におけるDNAセンサーは、外来(非自己)DNAと、自己のゲノムDNAを厳密に区別しなければならないが、その機構は不明である。本研究では、自然免疫DNAセンサーが、ゲノムDNAの実態であるクロマチンと相互作用する機構を構造生物学的、生化学的解析により解明する。これにより、ゲノムDNAを自己のDNAとして認識するメカニズムの解明を目指す。
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研究成果の概要 |
脊椎動物では、ウイルスなどの外来DNAに対する防衛するため、自然免疫のDNAセンサーcGASを備えている。一方で細胞は、自身の設計図であるゲノムDNAを持つため、cGASは、自身のクロマチンを形成したDNAに対しては不活化しなければならない。本研究では、クロマチンの基本単位であるヌクレオソームとcGAS複合体の立体構造をクライオ電子顕微鏡解析により決定した。本研究結果によって、ヌクレオソームによるcGAS不活化のメカニズムが解明された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で明らかになったcGASの制御機構は、自己と非自己のDNAの区別という、自然免疫分野における中心的な問に一つの答えを与えるものであると考えられる。また、cGASは、がん、老化、自己免疫疾患などの広範な疾病に関与している。本研究成果は、これらの疾病の発症のメカニズムや、制御法についての重要な知見を与えると期待される。
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