研究課題/領域番号 |
20K15744
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山岸 雅彦 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (30815501)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 分子モーター / キネシン / 光制御 / モータータンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
真核細胞に共通する細胞分裂装置である紡錘体の機能を解明するためには、紡錘体の構成要素であるモータータンパク質がいつ・どこで「力仕事」をするかを調べる必要がある。本研究では、光応答性タンパク質の構造変化を利用して、光照射により標的キネシンの運動機能のON/OFFを制御し、紡錘体形成におけるキネシンの活性を分裂中の特定時期や限られた場所で制御できるシステムを構築し、キネシンの時空間的分子プロセスを明らかにすることを目的とする。
|
研究成果の概要 |
紡錘体という真核細胞の運動装置の機能解明には、モータータンパク質が働く時期と場所を明らかにする必要がある。本研究はモータータンパク質に光応答性タンパク質を導入し、光照射によって運動機能を制御する実験系を構築することで、特定の時期や場所で紡錘体形成中のモータータンパク質の活性を調べることを目的する。まず、モータータンパク質キネシン(kinesin-1、kinesin-5、kinesin-14)の個別の運動機能についてin vitro実験で解明し、トルク発生や運動方向制御に関わる部位を特定した。また、運動機能を阻害しない光制御タンパク質の導入位置を検討し、表面残基の置換変異体を作成、評価した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
紡錘体の機能解明は生物学や医学分野において重要です。細胞分裂の異常はがんや発達異常の原因となるため、紡錘体の正常な機能の理解は疾患予防や治療法の開発につながります。光制御技術を応用すると、特定の時期や場所でタンパク質の活性を制御する手法の開発が期待されます。本研究では紡錘体のモータータンパク質の活性化時期と位置を明らかにし、その機能や制御メカニズムに新たな知見をもたらすことができます。さらに、キネシンの個別の運動機能解明は細胞内の運動プロセスの理解を深める上で重要です。これらの成果は学術的に価値があり、紡錘体の機能解明による社会的な利益や疾患の予防・治療に寄与する可能性があります。
|