研究課題/領域番号 |
20K15748
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 大阪大学 (2021-2023) 京都大学 (2020) |
研究代表者 |
石井 英治 大阪大学, 微生物病研究所, 助教 (10835698)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 翻訳アレスト / RNase / 遺伝子発現 / ビブリオ菌 / RNA分解 / 新生ポリペプチド鎖 / RNA / 遺伝子発現制御 / ribonuclease / RNaseE / 細胞内局在 / SRP / Sec secretion system |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトのような真核生物では、細胞におけるタンパク質の量や種類といった挙動に影響を与えるのはmRNAの量だけではなく、細胞内のmRNA分子が存在する場所も重要な要素であることが知られている。一方、ヒト細胞よりはるかに小さい細菌では、細胞内のmRNAの局在はそれらに影響を及ぼさないと考えられてきた。近年の研究により細菌でも多くのmRNAが細胞内の特定の位置に局在することが報告されているが、その詳細な分子機構や生理的な意味合いは明らかとなっていない。本研究の目的は海洋性ビブリオ菌のタンパク質の細胞内局在依存的なmRNAの量的制御に着目し、その分子機構や生理的な意味合いとの関連に焦点を当てて研究を行う。
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研究成果の概要 |
ヒトのような真核生物では、転写、翻訳、mRNAの分解はそれぞれ異なる細胞内領域で起こる。一方、「空間的な区切り」の少ない原核細胞では一つの空間に転写、翻訳、mRNAの分解に関わる因子が混在しており、そのような環境でどのようにして遺伝子発現の秩序が保たれているかは未だ明確ではない。本研究では、翻訳アレストによってタンパク質発現が制御される遺伝子のmRNA動態を追うことで、mRNAの翻訳状態や二次構造による翻訳頻度の調節が、環境に応答した迅速かつ適切なタイミングでの遺伝子発現が可能であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
原核細胞では一つの空間で転写、翻訳、mRNAの分解に関わる因子が混在しているにもかかわらずその遺伝子発現制御は緻密なネットワークを形成し様々な環境シグナルに応答しててなされている。細菌におけるこのような遺伝子発現がどのようにして組織されているかは未だ不明な点がおおい。本研究では、翻訳アレストというリボソームの異端な挙動を介してmRNAの動態がどのようにして変容し、遺伝子発現に影響を与えるかを明らかにした。これまで翻訳アレストに伴ったmRNA動態に関する報告は少なく、この結果は、複雑な細菌の遺伝子発現のメカニズムを理解するうえで意義深い研究成果であると考える。
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