研究課題/領域番号 |
20K15751
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 徳島大学 (2021-2022) 立命館大学 (2020) |
研究代表者 |
片山 将一 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 助教 (60779049)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | CDKL5 / CDKL5欠損症 / 神経細胞分化 / シグナル伝達 / P19細胞 / Phos-tag SDS-PAGE / タンパク質リン酸化 / Rett症候群 / プロテインキナーゼ / P19胚性腫瘍細胞 / リン酸化 / 活性化機構 |
研究開始時の研究の概要 |
Cyclin-dependent kinase-like 5 (CDKL5)遺伝子の変異は精神発達遅延を伴う疾患を発症させることが知られている。この疾患は長らく非典型的レット症候群とみなされていたが、最近ではCDKL5欠損症と呼ばれるようになっている。この疾患の発症が引き起こされるその分子機構は全く不明であり、有効な治療法も存在しない。しかしながら、神経形成時におけるCDKL5の機能制御機構を明らかにできれば、将来的に当該疾患の発症機構の解明や治療薬の標的分子の決定が期待される。そこで本研究では、神経形成過程におけるCDKL5のリン酸化を介した機能制御機構について解析を行う。
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研究成果の概要 |
Cyclin-dependent kinase-like 5 (CDKL5)はセリン/スレオニンタンパク質リン酸化酵素である。CDKL5遺伝子の変異は出生後早期よりてんかん発作を伴う精神・神経疾患を発症させる。かつてこの疾患はMethyl-CpG2-binding protein 2を原因遺伝子とするレット症候群の亜型と認識されていたが、最近ではCDKL5欠損症とその名称を改められている。本研究ではCDKL5欠損症発症機構の解明に向けて、分子レベルの解析に取り組んだ。その結果、CDKL5のリン酸化状態が神経細胞分化過程で変動する事を見出し、さらにこのリン酸化の責任キナーゼを同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CDKL5欠損症を発症させるその分子機序の解明には、CDKL5がどのような分子と相互作用するかを見出すことが必須の課題となる。しかしながら、CDKL5がリン酸化する基質やCDKL5の機能を制御するタンパク質の情報はほとんど明らかにされていないのが現状であった。研究代表者が見出したCDKL5の神経細胞分化過程におけるリン酸化状態の変動は、CDKL5の制御機構と神経細胞分化の関係を明らかにするための重要な知見であり、今後CDKL5欠損症の発症機構を解明するための手がかりとなる。
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