研究課題/領域番号 |
20K15755
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
伊藤 由馬 東京工業大学, 生命理工学院, 助教 (70803245)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 1分子計測 / 生細胞イメージング / 相分離 / 生細胞1分子イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、細胞内のタンパク質が水と油のような異なる液滴に分かれる、相分離の性質に注目し、相分離形成の人工的な制御と、1分子可視化技術の組み合わせで、その形成過程の解明を目指す。特に相分離を担うタンパク質を薬剤添加で集合させ、独自に開発した生細胞1分子イメージング法を用いて観察し、相分離に伴う分子動態の変化をミリ秒かつナノメートルスケールで高精細に解析する。これにより、これまで観察自体が困難であった細胞内の相分離過程の詳細な知見が得られる。
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研究成果の概要 |
本研究は、生体機能に重要な相分離の機構を調べるための、薬剤添加により細胞内相分離を人工的に誘導する系を確立し、液滴内の分子動態を生細胞1分子イメージングで計測することを可能にした。本手法により、液滴形成における細胞内環境の影響、液滴内外での分子拡散や交換、相分離に寄与するアミノ酸組成等が、多様な相分離タンパク質の天然変性領域について1分子レベルの精密な定量情報として得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞内の相分離は遺伝子発現やタンパク質分解などの広範な生体機能を制御しており、がんや神経変性疾患などにも関与している。本研究で開発した相分離誘導系は、液滴形成における特徴的な動態を顕在化し、その基盤となる物理的な性質や分子生物学的な機構を定量的かつ高精細に計測できるものである。さらに生化学等の研究手法にも広く適用できると考えられ、相分離が関与する広範な生命科学研究へ貢献すると期待できる。
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