研究課題/領域番号 |
20K15763
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
吉田 徹 日本女子大学, 理学部, 助教 (30724546)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | バクテリアセルロース / トモグラフィー / Cryo-ET / ミニセル / Cryo-EM / クライオ電子顕微鏡 |
研究開始時の研究の概要 |
一部のバクテリアが産生するセルロースは、植物由来のセルロースより工業的な利用価値が高い。セルロース、つまり、グルコースが重合した鎖は、バクテリア内膜上のタンパク質により合成され、外膜上のタンパク質により菌体外に分泌される。重要なことだが、ただ一本のセルロース鎖が合成・分泌されるのではなく、数百本のセルロース鎖がバクテリアのあらゆる場所から分泌され、束になり、最終的に1本の太いセルロース繊維となる。本研究では、数百本のセルロース鎖が「どこで」「どのように」束になるのかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
酢酸菌が産生するセルロースは、膜上に配置された複数のタンパク質複合体によって産生・分泌され、最終的に1本の繊維となる。本研究では、この複合体の構造および膜状の配置・配向を、クライオ電子顕微鏡を用いたトモグラフィー法により解明することを目的とした。トモグラフィー観察を可能にするために、人工的に小さくした細胞であるミニセルの作製に成功した。また、ミニセルがセルロース合成能を持つことを確認した。今後、トモグラフィーでの観察を行う。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
バクテリアセルロースを合成・分泌するタンパク質複合体は、膜状に複数配置されている。各複合体から分泌されたセルロースは最終的に1本の繊維となるため、各複合体の膜状の配置・配向は繊維形成に重要な働きを担うと考えられる。本研究は、膜上に配置された複数の複合体をまるごと観察することで、各複合体の構造だけでなく、それらの配置や配向も解明することを目的とする。そのため本研究は、まだ理解が不十分な、分子レベルの構造と細胞レベルの構造をつなぐ研究である。
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