研究課題/領域番号 |
20K15764
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
高場 圭章 国立研究開発法人理化学研究所, 放射光科学研究センター, 特別研究員 (80865460)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | クライオ電子顕微鏡 / 結晶電子回折 / 放射光X線結晶解析 / 生体分子構造解析 / 電荷解析 / タンパク質構造解析 / 結晶構造解析 / タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
分子内部での電荷は分子物性を特徴づける重要な要素であり, 特にタンパク質においてはその機能に密接に関係する. 本研究ではクライオ電子顕微鏡を使用した電子線構造解析を実施し, タンパク質分子中での各原子の電荷を実験的に決定する手法を開発する. (i)電荷決定に求められる実験要件の推定 (ii)推定した要件を満たすための試料/回折測定装置の調整 (iii)回折データ収集およびその解析による電荷決定 を経て, 電荷の実験値が先行研究で推定されてきた値と一致しうるか, あるいはどのような差異を示すかを検証する.
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研究成果の概要 |
分子内部の電荷は分子物性を特徴づける重要な構造パラメータであり, 分子機能に密接に関係する. 本研究ではクライオ電子顕微鏡を使用した電子回折構造解析と, X線自由電子レーザーを使用したX線回折構造解析の両者を実施し, 数μmサイズの微結晶から分子中の電荷分布を可視化する手法の開発を行った. 線種の特性に応じて, 電荷の可視化には電子線解析が, 原子の位置や熱振動の決定にはX線解析がそれぞれ優位に作用することを実験的に明らかにし, 目的に応じて両者を使い分け, あるいは組み合わせた解析を実施するための指針を示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子内電荷の実験的決定により, 電子レベルでの構造情報に基づいた機能性分子の理解と開発がより進展すると期待できる. これまでは電子構造は主としてシミュレーションによって評価されてきたが, 実験情報との相互検証によってより高い精度での評価が可能になる. また, 得たい情報に基づいた実験手法の使い分けや複合利用を促すことで, 電子顕微鏡と放射光X線のそれぞれに期待される装置開発の指針を示すことに繋がる.
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