研究課題/領域番号 |
20K15768
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43050:ゲノム生物学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
坂田 豊典 東京大学, 定量生命科学研究所, 特任助教 (40795530)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | コヒーシン / コヒーシンローダー / 染色体高次構造 / Hi-C / HiChIP / Micro-C / エンハンサー / super-enhancer / スーパーエンハンサー / NIPBL |
研究開始時の研究の概要 |
コヒーシンローダー複合体のサブユニット、NIPBLは遺伝子の転写制御などの染色体機能に寄与しており、その変異は発生疾患の原因となる。NIPBL変異によって、SE(super-enhancer)近傍で遺伝子発現が低下することから、SEを介した転写制御とローダーとの関わりが示唆されているが、その詳細は不明である。そこで本研究では、コヒーシンローダーによるSEの制御について解析を行う。本研究により、SEと遺伝子が形成するクロマチンループ構造及びローダーと連携してSEを制御する因子が同定され、SEによる転写制御機構の詳細が明らかとなることが期待される。
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研究成果の概要 |
コヒーシンとそのローダーは遺伝子の転写制御などの染色体機能に寄与しており、これらの変異はCornelia de Lange Syndrome(CdLS)という発生疾患の原因となるが、その詳細なメカニズムは不明である。そこで本研究ではHi-C、HiChIP及びMicro-Cによる染色体高次構造解析を行い、コヒーシンが多くのエンハンサーとプロモーター間のループに必須であること、CdLSにおいては発現減少遺伝子において特にsuper-enhancerとプロモーター間のループが減弱していることを見出した。これらの結果から、CdLSにおける転写制御異常のメカニズムの一端を明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、コヒーシンが多くのエンハンサーとプロモーター間のループに必須であること、Cornelia de Lange Syndrome(CdLS)においては発現減少遺伝子において特にsuper-enhancerとプロモーター間のループが減弱していることを見出した。これまでにコヒーシン、コヒーシンローダー及びその関連遺伝子の変異によってCdLSをはじめとする発生疾患が引き起こされることが知られていることから、本研究の成果はこのような発生疾患の発症メカニズムの解明や治療法開発において大いに貢献できると考えられる。
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