研究課題/領域番号 |
20K15770
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43050:ゲノム生物学関連
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
安喜 史織 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (50747946)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 植物ホルモン / ゲノム恒常性 / クロマチン構造 / ヒストン修飾 |
研究開始時の研究の概要 |
生命の設計図であるゲノムDNAを安定的に保つことは生物にとって非常に重要である。植物はDNA損傷を誘発するようなストレスから逃れることができないため、ゲノム安定性を維持する機構はなおさら重要である。しかし、植物ゲノムを損傷から守る、恒常的な仕組みの理解は進んでいない。本研究では「植物ホルモンの一種であるオーキシンがクロマチン構造を制御することによりゲノム恒常性を維持する」という仮説を立て、その検証を行うことにより、ホルモンによるゲノム安定性制御という新たな概念を提示することを目標とする。
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研究成果の概要 |
植物はDNA損傷を誘発するようなストレスから逃れることができないため、ゲノム安定性を維持する機構は重要であるが、植物ゲノムを損傷から守る恒常的な仕組みの理解は進んでいない。本研究では「植物ホルモンの一種であるオーキシンがクロマチン構造を制御することによりゲノム恒常性を維持する」という仮説を立て、その検証を行うことにより、ホルモンによるゲノム安定性制御という新たな概念を提示することを目標とした。本研究では、当初着目していたクロマチン制御因子と協調的に働くヒストン修飾因子の制御にオーキシンが関与することを見出し、オーキシンによりこの因子のタンパク質安定性が増すことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、植物ホルモンの一つであるオーキシンがどのように植物のゲノムDNAを損傷から守るのか、その機構を解き明かすべく解析を行った。これまで植物ホルモンによるクロマチン構造の制御に関しては、ほとんどのケースで転写制御機構の一部として研究されてきたため、本研究のようにオーキシンがクロマチン構造そのものを制御することに着目した研究はほどんどない。オーキシンは植物の発生や成長制御において非常に重要なホルモンであるため、本研究により、オーキシンがもつクロマチン構造制御における機能の一端が明らかになったことで、これまでの植物発生研究で得られた知見を見直す契機となると期待される。
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