研究課題/領域番号 |
20K15781
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43060:システムゲノム科学関連
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研究機関 | 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究 |
研究代表者 |
田中 冴 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究, 生命創成探究センター, 特任助教 (60770336)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 乾燥耐性 / クマムシ |
研究開始時の研究の概要 |
生命に水は不可欠である。その一方で、ほぼ完全に脱水した状態で生命を維持できる生物種が存在する。この能力は乾燥耐性とよばれ、生体保存のよい手本である。しかしながら、非耐性種における再構成は、いまだに部分的にしか成功していない。そこで、本研究では、これまで試みられてきた再構成系と実際の乾燥耐性生物の細胞内変化の過程がどのように違うのかを、分光学的な手法により検証する。これにより、「乾燥耐性において細胞内でどのような現象が起きているのか」、さらに、再構成系を段階ごとに評価することにより、「乾燥耐性でどのような現象・分子が重要なのか」を理解する。
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研究成果の概要 |
生命に水は不可欠である。その一方で、ほぼ完全に脱水した状態で生命を維持できる生物種が存在する。この能力は乾燥耐性とよばれ、生体保存のよい手本であり、現在主流の凍結保存に取って代わる可能性が期待されている。本研究では、乾燥耐性をもつ微小生物クマムシにおける乾燥耐性の分子基盤の解明を目的としている。特に本研究では、脱水過程で生じる現象を定量化・可視化することに焦点を当てている。本研究では世界で初めて、外来遺伝子を導入したクマムシを作成する技術を構築し、GFPなどの蛍光タンパク質を用いてクマムシの細胞内で脱水過程にどのような現象が起きているのかを観察できるようになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乾燥耐性は水を完全に失った状態であるが、給水によって元に戻ることができる。このメカニズムの解明は、精子卵子、食物の保存において新たな方法を提供するばかりか、水が必須である生命システムにおける水分子の役割と生体分子との関わりを明らかにすることができる。本研究では、乾燥耐性生物の細胞内において脱水の行程でどのような現象が生じているかを観察する目的で、蛍光タンパク質を細胞内に発現させる実験方法を世界で初めて構築した。
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