研究課題/領域番号 |
20K15782
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43060:システムゲノム科学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
間木 重行 東邦大学, 医学部, 助教 (90708546)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | HER2シグナル / がん細胞 / 心筋細胞 / シグナル伝達 / 数理モデル / 細胞内シグナル伝達 / HER2 / 乳がん細胞 / がん治療関連心筋障害 / 抗癌薬 / 心毒性 |
研究開始時の研究の概要 |
背景・目的:HER2を標的とする抗癌薬が心機能低下副作用を誘導する分子機構の解明を目指す。 方法:HER2陽性乳癌細胞および心筋細胞のHER2シグナル伝達と細胞の増殖・拍動機能が、抗癌薬などの外乱でどのように変化するかを実験と数値シミュレーションの両面から詳細に解析する。両者の解析結果を比較することで、HER2を標的とする抗癌薬による心機能低下に寄与する分子反応の解明を目指す。 波及効果:本研究で得られる知見は、新たな心不全治療薬の開発につながる。
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研究成果の概要 |
本研究は、細胞内コンテクストの異なるHER2陽性乳がん細胞および心筋細胞のHER2シグナルを再現可能な数理モデルを構築し、トラスツズマブ(TRZ)による心機能低下に寄与する分子反応を明らかにすることを目的とする。はじめに、TRZとHER2を活性化するリガンドNRG1が乳がん細胞と心筋細胞のHER2下流のリン酸化シグナル伝達や細胞生存率、心筋細胞の拍動に与える影響を評価した。 続いて、HER2シグナル伝達の実験データと心筋細胞のmRNA発現量のデータを基に数理モデルを構築した。心筋細胞の数理モデルの最適化を行ったところ、乳がん細胞由来のモデルとは反応パラメータが得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた乳がん細胞と心筋細胞におけるHER2シグナル伝達の違いは、乳がん治療におけるトラスツズマブの使用に関連する潜在的な心筋毒性を理解し、病態に適した治療戦略を導き出すための基礎情報となる。また、心筋細胞のHER2シグナルを再現できる数理モデルは、トラスツズマブが誘導する心機能低下を軽減する薬物の開発に寄与する可能性がある。
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