研究課題/領域番号 |
20K15790
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
曽宮 正晴 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (50788974)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | 細胞外小胞 / エクソソーム / GPCR / 細胞内シグナリング / 受容体 / 細胞間情報伝達 / 脂質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、細胞から分泌される細胞外小胞が細胞間の情報伝達に利用されるメカニズムを解明するため、細胞外小胞に含まれる脂質に着目する。細胞外小胞の脂質成分を認識する細胞表面受容体を同定し、そのシグナル伝達の詳細なメカニズムを解明する事を目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究では、細胞から分泌される細胞外小胞(extracallular vesicles, EV)の新規細胞間情報伝達メカニズムとして、EVの脂質を認識する細胞表面受容体の同定をおこなった。その結果、7回膜貫通膜タンパク質であるGタンパク質共役受容体GPCRがEVの脂質成分を認識することを明らかにし、さらにGPCRを介した細胞内シグナルの活性化メカニズムの一端を明らかにした。ヒトのゲノムには約800種類のGPCRがコードされていることが知られているが、本研究では300種類以上のGPCRを網羅的に解析した結果、EVの脂質を認識する可能性のあるものが複数種類存在することを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞外小胞EVが細胞間情報伝達に関与していることが近年明らかになってきている。これまでの研究は主にEVの内部に含まれている核酸(特に小分子RNA)やタンパク質が情報伝達を担っているということが示唆されているが、本研究では新たにEV表面の脂質分子が細胞表面の受容体に認識されて細胞内のシグナル経路を活性化するという新たなメカニズムが存在することを発見したことに意義がある。特に複数種類のGPCRがEVを認識している可能性を明らかにしたという点で新規性が高い。
|