研究課題/領域番号 |
20K15791
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
長野 太輝 神戸大学, バイオシグナル総合研究センター, 助手 (00759988)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 細胞老化 / マクロピノサイトーシス / 加齢医学 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、加齢に伴って体内に蓄積する老化細胞を除去することで、老化関連疾患の治療が可能であることを示す知見が集積されているが、現状では薬剤の効果を老化細胞のみに限定するための分子標的が発見されておらず、その結果生じる副作用が課題となり実用化には至っていない。そこで本研究ではこの課題を解決するために、申請者が独自に同定した老化細胞特異的な膜タンパク質であるLY6Dを標的として、老化細胞に選択的に細胞死を誘導する手法の確立を試みる。
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研究成果の概要 |
本研究では申請者が独自に同定したLY6Dによる老化細胞特異的な生存メカニズムを標的とした老化細胞除去法を開発することを目指し、正常細胞と老化細胞の共培養系において老化細胞選択的な細胞死誘導を検出するためのタイムラプス観察系を確立した。また、細胞外に存在するLY6Dが細胞内にシグナルを伝達する際に相互作用する膜貫通タンパク質としてIntegrin β1を同定し、Integrin β1阻害により老化細胞選択的な細胞死が誘導されることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により老化細胞特異的に働く生存因子であるLY6DがIntegrin β1との相互作用を介して生存シグナルを細胞内に伝達することが明らかとなった。近年、生体内に蓄積した老化細胞を除去することにより個体の老化や老化関連疾患を緩和できることが示されてきているため、今後、LY6DやIntegrin β1の機能を阻害する低分子化合物や抗体を用いた老化関連疾患の治療法や予防法の開発が可能となることが期待される。
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