研究課題/領域番号 |
20K15792
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
中里 亮太 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (30761803)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 時計遺伝子 / 一次繊毛 / 体内時計 / 細胞外小胞 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞間のコミュニケーションツールである細胞外小胞は、近年、細胞外シグナルを受容するオルガネラとして知られる「一次繊毛」の先端からも放出されることが報告され、そのメカニズムと機能的役割について注目が集まっている。一方、我々は、体内時計を構成する「時計遺伝子」の発現と、一次繊毛由来小胞の放出が密接な関係性を示す知見を得たことから、一次繊毛由来小胞の放出は体内時計により制御されているのではないかと考えるに至った。本研究は、一次繊毛由来小胞の放出メカニズムと生理機能について、体内時計システムによる制御という新しい観点から明らかにし、新たな細胞間コミュニケーション機構の提唱を目指す。
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研究成果の概要 |
一次繊毛は細胞外へ突出したオルガネラ様構造体であり、細胞外シグナルを受信するアンテナとしての機能が知られている。また、近年では一次繊毛の先端から細胞外小胞が放出されることが報告されている。本研究では体内時計システムにおける新たなコミュニケーション方法として一次繊毛・一次繊毛由来小胞の提唱を目指した。培養細胞を用いた実験から、時計遺伝子が中心体周辺タンパク質の集積を介して一次繊毛・一次繊毛由来小胞を制御することを明らかにした。また、概日変化する一次繊毛・一次繊毛由来小胞は細胞移動と細胞外シグナルの感受性に概日リズムを生み出すことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は時計遺伝子が一次繊毛・一次繊毛由来小胞を制御することを世界に先駆けて明らかにしたことから、時間生物学研究および一次繊毛研究の発展に大きく貢献するものと考えられる。 夜中でも光にあふれる24時間社会となった現代では、体内時計と環境時間のズレが様々な健康問題に寄与すると考えられ大きな社会問題となりつつある。本研究成果により明らかとなった体内時計システムにおける新たなコミュニケーション方法がこれらの社会問題の解決に大きく貢献するものと考えらえる。
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