研究課題/領域番号 |
20K15794
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松本 俊介 九州大学, 農学研究院, 助教 (70704295)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Msp1 / ミトコンドリア / タンパク質輸送 / 配送のやり直し / タンパク質配送の校正 / GET経路 / 小胞体 / 前駆体タンパク質 / テイルアンカー型タンパク質 / AAA-ATPase / 品質管理 |
研究開始時の研究の概要 |
真核生物の細胞内でつくられるタンパク質は,それぞれ働く場所が決まっており,そのタンパク質が働くべき場所に運ばれることが,正常な細胞機能には不可欠である.これまでは,本来の局在場所とは異なる別の場所に誤配送されたタンパク質は細胞の品質管理システムにより,速やかに分解除去されると考えられてきた.申請者は,ミトコンドリア外膜に存在するAAA-ATPアーゼMsp1がミトコンドリア移行に失敗した前駆体を外膜から引き抜くことで,分解ではなく配送のやり直しの機会を与える因子であることを見出した.本研究は,Msp1を介したミトコンドリアタンパク質輸送における「校正機構」の分子基盤を解明することを目的とする.
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研究成果の概要 |
ミトコンドリア外膜に局在するAAA-ATPアーゼMsp1がミトコンドリア内への移行に失敗した前駆体タンパク質を外膜から引き抜くことで、ミトコンドリア内への移行のやり直しの機会を与えるのではないかという仮説を立て、出芽酵母を用いた生化学、細胞生物学的手法により検証した。また、ミトコンドリア外膜に誤配送されたテイルアンカー型タンパク質がMsp1によって引き抜かれ、GET経路を介して小胞体に移動するという、TAタンパク質の局在化における校正機構を解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的な独創性・創造性は、生命の基本過程であるタンパク質輸送において、遺伝子の複製や翻訳などの「校正メカニズム」の存在を証明し、タンパク質輸送の校正という新しい概念を確立することにある。また、タンパク質輸送の阻害によって引き起こされる病態の解明や、治療法の開発につながることが期待される。
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