研究課題/領域番号 |
20K15798
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
|
研究機関 | 富山県薬事総合研究開発センター |
研究代表者 |
小島 理恵子 富山県薬事総合研究開発センター, その他部局等, 主任研究員 (60769652)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 脂質解析 / リン脂質 / ミトコンドリア / オルガネラコンタクトサイト / リピドーム / 脂質輸送 / オルガネラコンタクト / メンブレンコンタクトサイト(MCS) / 脂質 |
研究開始時の研究の概要 |
オルガネラ膜を構成する脂質は,オルガネラによって種類,組成比が異なり,厳密に恒常性が維持されている。近年,異なるオルガネラ同士がタンパク質を介してメンブレンコンタクトサイト(MCS)を形成し,脂質のやり取りをしていることが明らとなったが,MCS を介した脂質合成・輸送のメカニズムはほとんど明らかとなっていない。本研究では,MCSが破綻した細胞やストレスを与えた細胞のリピドーム解析を行い,脂質変動の全体像を把握することにより,脂質の合成,分配,輸送に関する新たな知見を得たい。
|
研究成果の概要 |
細胞の中には,小胞体やミトコンドリアなど,生体膜で囲まれた様々な機能をもつオルガネラが存在します。生体膜の主成分である脂質の組成はオルガネラによって異なり,厳密に恒常性が維持されていますが,脂質がどのように合成され,適切な場所に分配,輸送されるのかについては未解明な部分が多く残されています。本研究では,ヒトの神経変性疾患原因遺伝子の酵母オルソログ(相同な機能をもった遺伝子)が,ミトコンドリア内で合成されるリン脂質の合成や輸送,量の調節に関与している可能性を示しました。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,ヒトの神経変性疾患原因遺伝子の酵母オルソログに疾患関連変異を導入すると,ミトコンドリア内リン脂質の異常に加えて,ミトコンドリア形態の異常,呼吸活性低下などが引き起こされ,ミトコンドリア機能不全に陥ることが明らかとなりました。神経変性疾患は,いまだに明確な発症メカニズムは分かっておらず根本的な治療薬も存在しませんが,本研究成果より,分子病態メカニズムの解明や創薬につながる可能性があり,学術的意義,社会的意義は大きいと考えます。
|