研究課題/領域番号 |
20K15802
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
瀬戸 裕介 京都大学, 医生物学研究所, 助教 (40738481)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 網膜色素上皮 / 上皮の厚み / 筋収縮関連遺伝子 / 網膜 / 組織の変形 / 曲率 / 眼組織 / オルガノイド / 上皮組織 / 筋収縮 / 形態形成 |
研究開始時の研究の概要 |
上皮組織の厚みは一定ではなく、組織の場所や時期によって異なる。上皮の厚みの適切な制御は組織の形態形成や機能獲得に重要であるが、その分子機構については不明な点が多い。網膜色素上皮と呼ばれる上皮は、網膜組織を包み込んで保護するために、発生過程で厚みが薄くなることが知られている。この薄くなる過程で、網膜色素上皮の細胞が一過的に筋肉の収縮に関わる遺伝子群を発現することが最近の研究でわかった。本研究では、この筋収縮関連遺伝子群が、上皮が薄くなるうえで重要な役割を果たしているのか、またその発現はどのような仕組みで制御されているのかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
上皮組織の厚みは、組織が機能するために適切に制御される必要があるが、その制御機構には未解明な点が多い。本研究では、眼組織の発生過程において網膜色素上皮が薄いシート状に変形する際に一過的に筋収縮に関連する遺伝子を発現することに着目し、その発現制御機構と遺伝子の機能について解析を行なった。その結果、筋収縮関連遺伝子Taglnの発現が、組織の変形・歪みによって誘導され、またTagln自身も組織の変形を通じた上皮の厚み制御に積極的に関与している可能性を示唆する知見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、いまだ未解明な点が多い上皮組織の厚み制御機構について、筋収縮に関連する遺伝子が寄与している可能性を検証した。本研究の成果から、細胞が自身の本来あるべき形とずれが起きている際に、筋収縮関連遺伝子がその修正のために誘導され、結果として上皮組織の厚みが制御されている可能性が示唆された。上皮組織の厚み制御機構について、そのような新たなメカニズムの存在可能性を示したことに本研究の学術的な意義がある。
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